Story 03先輩たちがつくってくれた、花道の先。

「さあ、思いっきり行ってこいよ!」。そう言って先輩たちは、事務所から花道をつくり、送り出してくれた。お客様との打合せデビューの日。その花道を一歩ずつ進みながら、西田はこれまでの道のりに思いを馳せていた。もともと、医療の道を志していた彼女。医者の家系に生まれ、医学部に進学し、順風満帆な人生を送っているように見えた。しかし「人生一度きり。本当に医者は自分がやりたいことなのか?」そんな気持ちが抑えきれなくなり、家族の反対を押し切って飛び込んだのが、アニヴェルセルだった。
そこからは、毎日が努力の積み重ね。教育担当になった先輩と二人三脚で、何度も何度も、お客様との打合せのロールプレイングを重ねた。教育担当は、1回のロープレが終わると、30項目ほどメモをとって西田にフィードバックする。「言い回しに気をつけなさい」「代替案を出しなさい」「ポジティブな言い方に」繁忙期でも、先輩は熱心な指導を続けてくれた。その想いに感謝したからか、どんなハードな練習でも、西田は充実した気持ちで取り組んでいた。
花道から送り出され向きあった、初めてのお客様。最初こそ緊張したものの、猛練習の成果は、確かに発揮された。「西田さん、ありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします」。そう深々と頭を下げてくださったお客様を見て思ったこと。「後輩には、私も先輩と同じことをしてあげたい」。
時が経った今でもこの気持ちは変わらず、西田の心の中にある。