【結婚式】基本的なテーブルマナーは?正しい所作で好印象に

【結婚式】基本的なテーブルマナーは?正しい所作で好印象に

結婚式や披露宴では、美味しい料理も楽しみのひとつです。しかし、結婚式や披露宴の料理はフォーマルなコース料理が多いため、マナーが気になるという方もいるのではないでしょうか。そこで、結婚式や披露宴で求められるテーブルマナーの正しい知識について解説します。テーブルマナーは、フレンチ・洋食・和食・中華で、押さえるべきポイントが異なるので注意したいところ。

この記事ではジャンル別にご紹介するので、好印象を与えられるテーブルマナーを身につけましょう。

目次

テーブルマナーは印象も左右する

テーブルマナーと聞くと覚えることが多そうで、不安になる方もいるのではないでしょうか。そもそもマナーがあるのは、一緒にテーブルを囲む人に不快感を与えないなど、相手の気持ちに配慮すべきだという考えがあるから。ここでは、正しいテーブルマナーがどのような印象をもたらすのか解説します。

食べ方が綺麗だと良い印象になる

食事を楽しむ女性

結婚式場を展開するアニヴェルセルが「デート中にドン引きした相手の行動として、どのようなものがありますか?(いくつでも)」というアンケートを全国の20代~30代の未婚・既婚男女824名の方を対象に行いました。すると、ドン引きした相手の行動として13位にテーブルマナー(8.7%)が挙がる結果に。

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お箸の持ち方や使い方に気をつけているという方は多いものの、料理のジャンルによっては器やグラスの使い方などがあり、自分でも知らないうちにマナー違反をしているのかもしれません。ささいなことがきっかけで、相手に不快感を与えてしまう状況は避けたいところ。

なにより、美しいテーブルマナーはそれだけで好印象につながるでしょう。マナーを身につけるということは、好印象を与えられるというメリットも期待できるのです。

結婚式・披露宴でも気をつけたいテーブルマナー

カトラリー

結婚式や披露宴では、主役であるご新郎ご新婦に視線が集中します。ただし、同じテーブルになった方から、テーブルマナーは意外と見られているもの。どんなに身だしなみに気をつけていても、間違ったテーブルマナーでは印象が良くないかもしれません。

結婚式や披露宴では、フランス料理(フレンチ)や洋食が多い傾向にありますが、なかには和食や中華の場合も。最近では、レストランウェディングも増えているので、さまざまな食事シーンを想定しておかなければなりません。結婚式や披露宴では、テーブルマナーを守り、印象アップを心掛けましょう。

【フランス料理・洋食】正しいテーブルマナーは?

まずはフランス料理(フレンチ)や洋食におけるテーブルマナーについて解説します。着席の仕方、ナフキンやカトラリーの使い方、ドリンクにまつわるマナーなど、シーン別にまとめているので参考にしてくださいね。

下座となる左側から着席する

食事を楽しむゲスト

意外と知らない人も多いのが、着席についてのマナーです。知らずに間違った着席の仕方をしていることもあるので、知っていると好印象につながります。座席に着くときは、下座になる左側から座るのがマナーです。会場によっては、スタッフの方が椅子を引いてくれることもあります。椅子を引いてもらった場合は、お腹がテーブルに付きそうな位置に立ち、椅子が膝に触れてから座るとスマートです。

着席したら、バッグは椅子の背もたれと背中の間に置きましょう。小さなバッグであっても、テーブルの上に置くのはNG。また結婚式の多くは円卓のため、場所を取るサブバッグの場合は、椅子の下にある引出物の紙袋の中に入れましょう。

ナフキンの広げ方や置き方などの作法

メニュー

ナフキンを広げるのは、食事を始める合図になります。主賓よりも先に広げることがないように注意しましょう。また、同じテーブルに目上の方がいる場合は、その方がナフキンを取るまで待ちます。結婚式や披露宴では、乾杯のあとに広げるのが良いタイミングといえるでしょう。

ナフキンは半分に折り、折り目を自分の方に向け、太ももにのせるのがマナーです。口や手を拭くときは、汚れた部分が見えないように、折った内側を使います。ナフキンの内側を使うと、戻したときに洋服を汚しません。

もし、途中で席を外す場合は、ナフキンを椅子の肘掛け、または背もたれに掛けておきます。テーブルの上に置くと「食事の終了」の合図になってしまうので、注意が必要です。食事が終わったら、ナフキンを簡単に折り畳みテーブルの左側に置きましょう。きれいに畳んでしまうと「食事の時間をなかったことにしたい」という意味になります。

乾杯は?ドリンクにまつわるマナー

シャンパン

ドリンクはスタッフの方が用途にあわせて注いでくれます。ドリンクが注がれるときに、グラスを持ち上げるのは、マナー違反なので注意しましょう。ドリンクが必要ないときは、グラスの上にそっと手をかざすと注がれません。

シャンパングラス、ワイングラスは、親指・人差し指・中指の3本で持ち、薬指で固定します。持つ位置は、グラスの脚(ステム)の下の方を持った方がスマートです。しかし、ワイングラスのステムを持つというのは、日本のみのマナーのようです。国際的にはワインが注がれる部分であるボウル(カップ)を指で持つのがマナーになります。

乾杯のアナウンスがあったら、グラスを目の高さに上げ、周囲の方に目礼してから一口飲み、グラスを置いて拍手をします。グラスとグラスはぶつけないのがマナー。乾杯以外でも、グラスに注がれた飲み物を一気に飲み干すのはマナー違反とされているので注意しましょう。

もし、アルコールが飲めないという場合は、実際に飲まなくても良いので、グラスを持って口をグラスに付けるだけでも構いません。結婚式場のほとんどは、ノンアルコールのシャンパンやドリンクを準備してくれることが多いので、アルコールが飲めない場合は事前に伝えておくのも良いでしょう。

ナイフ・フォーク(カトラリー)の順番や扱い方

料理

フランス料理のコースの場合は、ナイフ・フォークなどのカトラリーがテーブルの上にたくさん並んでいます。どれから使ったら良いのか迷ってしまいがちですが、出てくる料理の内容によって、あらかじめセットされているので心配ありません。基本的にナイフとフォークは外側から順番に使っていけばOKです。中央のお皿の上部に置かれたカトラリーはデザート用なので、最後に使います。

食事中にカトラリーを置くときは、ナイフの刃を内側に向け、ナイフとフォークがハの字になるように置きます。ハの字に置くことによって「食事中」というサインになるのです。食事が終わったら、ナイフとフォークは平行に揃え、ナイフが奥側、フォークが手前側になるように斜めに置きます。このとき、ナイフの刃を外側へ向けることは、相手に刃を向けることになるので、ナイフの刃が手前側になるように置きましょう。

【和食】正しいテーブルマナーとは?

次に、結婚式や披露宴をイメージした和食のテーブルマナーについてチェックしましょう。基本的なお箸の使い方をはじめ、器にまつわるマナー、食事中のマナーをご紹介します。

お箸の基本的な使い方について

箸置きと箸

お箸は日常的に使っていますが、実は間違った使い方をしていることがあるかもしれません。自分の使い方に間違いはないか確認してみることも大切です。割り箸を提供された場合は、箸先を左にして横向きに持ち、上下に引っ張るように割ります。割り箸を割ったあとはそのまま使わず、いったんお箸を箸置きに置いてから使いましょう。

お箸の取り上げ方にも注意が必要です。お箸の取り上げ方は、以下の5つのステップで行うとスマートになります。

1:右手でお箸の中央を取り持ち上げる
2:下から左手を添える
3:右手を右横へ滑らせ、そのまま右手を返してお箸の下へ移動させる
4:左右共にお箸の3分の1のあたりを指先で持つ
5 :左手を外す

食事中、お箸を置くときは必ず箸置きに置きましょう。テーブルにそのまま置いたり、器の上に置いたりするのはNGです。

和食では手に持ってはいけない器がある

ご飯を食べる女性

以下のとおり、和食には、持って良い器と持ってはいけない器があるので確認しておきましょう。

〇手に持って良い器
お椀、小鉢、小皿、丼、重箱
×手に持ってはいけない器
刺身皿、焼き物の皿、大鉢、揚げ物の皿

また、器といえば、お椀の蓋の置き方にも注意が必要です。汁椀が一品料理として出された場合は、お椀の蓋は裏を上にして、料理の奥へと置きます。食事として飯椀と同時に出された場合は、汁椀の蓋は料理の右側に置き、飯椀の蓋は料理の左側に置きましょう。

お椀を持つとき、器の内側に親指が入ってしまうのは見た目にも美しくありません。親指は添える程度に持つという意識が大切です。

食べ終わったら、蓋は元通りに戻します。蓋を裏返して椀と重ねる、蓋を斜めにして被せるというのは、どちらもマナー違反です。器が傷つく原因にもなるので注意しましょう。

和食の結婚式では会席料理も!迷い箸は厳禁

本膳風会席料理

和食の結婚式の場合は、会席料理が供されることもあるでしょう。会席料理は、一度に料理が供される「本膳風」と、一品ずつ順番に出される「懐石風」があり、式場や料亭などによって違いがあります。

最初に出てくる先付けは、いくつかの料理がひとつの容器に盛り付けられています。迷いながら、お箸を料理の上で動かすのは「迷い箸」にあたり、マナー違反になるので注意が必要です。

また、煮物などの大きな具材の場合、大きいままお箸で取っても、ひと口では食べきれないこともあるでしょう。一度口をつけたものを器に戻すのはマナー違反です。大きな具材は、あらかじめお皿の上で切り分けてから口に運ぶときれいに食べられます。お刺身のわさびは、醤油に溶かすのではなく、刺身の上に少量のせてからいただきましょう。天ぷらは、手前から食べると盛り付けが崩れないので最後まで美しく見えます。

【中華】結婚式の正しいテーブルマナー

最後に、結婚式や披露宴をイメージした中華のテーブルマナーについて解説します。和食と中華は、どちらもお箸を使って食べますが、マナーが異なる場合があるので気を付けましょう。中華の基本的なお箸の使い方をはじめ、器にまつわるマナーなどをご紹介します。

和食と中華でお箸の使い方は異なる

中華皿と箸

和食と中華では、お箸の使い方が異なります。和食では、お箸を置くときは横方向(自分とお箸が並行の状態)に置きますが、中華では食事中に和食のようにお箸を横に置くと、食事の終了を意味するので注意。お箸を置くときは縦方向(自分とお箸が垂直の状態)に置きます。

また、中華も日本と同様、汁物の中から箸で好きな具材を探そうとする「探り箸」や箸の先で料理を突き刺して持ち上げる「刺し箸」などはタブーです。和食でも解説しましたが、中華も春巻きのように、ひと口では食べきれない料理などがあります。和食のときと同様、大きな料理や具材は、お皿の上で一度切り分けてから口に運ぶのがマナーです。春巻きなどは、ひと口かじって、お皿に置くのはマナー違反にあたります。

中国料理(中華)は器を持ち上げない

中華スープ

和食では手に持って良い器と、持ってはいけない器がありましたが、中華では器は持ち上げないのが基本です。和食のように器に直接口を付けて汁物をいただくのはマナー違反になるので気をつけましょう。

中華では、取り分け用のお皿は何回変えてもマナー違反にはなりません。味が混ざらないように、料理別に取り替えるとスマートです。和食では食器を重ねることはNGですが、中華ではお皿を重ねるのはOKとされています。

また、中華では中国茶が振る舞われることがよくあります。湯飲み茶椀に茶葉が入っている場合は、左手で湯飲み茶椀を茶たくごと持ち、右手で蓋をずらしながらいただきましょう。急須で中国茶を振る舞われた場合は、蓋を少し右にずらした状態で置くと「おかわりをください」というサインになります。

中国料理(中華)のスープはれんげを使って

中華スープ

中華では、れんげを使ってスープを飲みます。れんげは、スープ以外にも、麺類、炒飯などのご飯類、汁物料理などさまざまな場面で使いますが、スプーンを持つように握るのはNG。正しい持ち方は、れんげの溝の中に人差し指を入れ、柄を親指と中指で挟んで持ちます。麺類が出た場合は、麺をすするときに汁が飛ばないように注意をしなければなりません。一度れんげに麺を取ってからいただくとスマートです。

れんげは、持ち方だけではなく食べ方にもマナーがあります。大きな口を開けて、れんげを迎えるのではなく、れんげを口元にまで平行に運び、れんげを傾けるようにして口に入れます。大口を開けて飲む、れんげの先を口に垂直に向けるのはマナー違反に当たるので注意しましょう。

テーブルマナーを守って好印象に近づこう

パーティを楽しむ新郎新婦

結婚式や披露宴におけるテーブルマナーについてご紹介しました。マナーを守るということは、好印象につながるというだけでなく、周りの方を不快にさせないという相手への気遣いにもなります。結婚式に参加する前に、正しいテーブルマナーを身に着けておきたいですね。

アニヴェルセルでは「世界基準のおもてなし」を目指し、サービス・コンシェルジュスタッフを中心に、知識と技術の両面から学ぶ場を設けています。結婚式という人生に一度の一日を輝かせるため、気持ちの良い時間を過ごしていただくために、今後も努力してまいります。

この記事を書いた人
cyan

cyan

美容やライフスタイルを中心にマーケティングや法律など幅広いジャンルを執筆するフリーライター。海外ドラマとコーヒーと猫をこよなく愛す1児の母。

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