
新幹線は止まっても、結婚式は止まらない!?
Q. あなたにとって、“わすれられない記念日”は?
あるお客様の結婚式当日に、台風の影響で新幹線がストップしてしまい、ゲストの方々が予定通りにご到着できない、というハプニングがありました。1人でも多くのゲストにご列席いただきたいとの想いで、おふたりに結婚式の開式を遅らせることをご提案。6時間後、なんとかゲスト全員がご到着されましたが、どうしても披露宴の司会を務めるスタッフだけが間に合わない…。
そんな時、突然支配人から、こう言われました。「汐里がやるしかないんじゃない?キャプテンは俺がやるよ。」急に襲い掛かるプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、他の選択肢なんて考える余裕も時間もありませんでした。やるしかない、代わりにできるのは私しかいない。
私のアナウンスで、会場内にBGMが響き渡り、新郎新婦が入場してきました。私の代わりにおふたりの先導をしてくれたのは、支配人。事務所にいたスタッフも「何かできることはある?」と、全員駆けつけてくれました。たくさんの人に支えられ、無事に結婚式を結ぶことができました。
Q. 当日を振り返って、印象的だったことは?
披露宴の途中で新郎に呼び止められ、“何かしてしまったのかもしれない…”そんな不安がよぎりながらお話を聞くと、「新婦の笑顔が見られて、なによりも嬉しい」と。おふたりのために全力で向き合ってきた、すべての人達の気持ちが伝わったのではないかと思えました。
カメラマンも、キッチンスタッフも、キャプテンも、もちろん担当プロデューサーの私も、全員が結婚式のプロフェッショナルであり、全員が目の前の結婚式の成功を願っている、そして全員が協力してこそ結婚式はできあがるのだということを、あらためて知る機会になりました。台風の猛威を受けて新幹線は止まりましたが、おふたりの大切なゲストの方々や全スタッフが、大きな“架け橋”を創ってくださったおかげで、結婚式が止まることはありませんでした。