
【結婚の手続き・届出マニュアル①】婚姻届提出前に確認!入籍と引っ越しの順番について
結婚にともない同居をスタートさせる場合、[婚姻届を提出するタイミング]と[引越しのタイミング]、2つのどちらを先にするかで、その後の届け出・手続きが変わってきます。より効率的にスムーズに進めるのはどちらだと思いますか?
今回は、入籍と引越しの順番をいくつかのパターンに分けて、手続きの流れを詳しく説明してきます。
- 目次
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- 結婚による引っ越しの主な手続きとは?
- 何から始める?同居&結婚の手続きスケジュール
- 婚姻届提出と同居タイミングチャート
- 結婚前に住民票を一緒にしておくとスムーズに
- [ケース1]引っ越し後、14日以内に婚姻届を提出
- [ケース2]引っ越し後、14日以上経ってから婚姻届を提出
- [ケース3]婚姻届を出して14日以内に引っ越し
- [ケース4]婚姻届を出して14日以上経ってから引っ越し
- 転出届・転入届&ライフラインの手続きリスト
- 引っ越し1週間前までにやること:転出届提出とライフラインの手続き
- 引っ越し当日にやること:新居のガス開栓の立ち合いなど
- 引っ越し後2週間以内にやること:転入届提出とマイナンバーカード変更手続き
- ▶「転出届」「転入届」「転居届」の違いは?
結婚による引っ越しの主な手続きとは?

結婚(入籍)と引越しには、どんな手続きが必要なのでしょうか。まずは、そこから確認!ざっくり分けると、以下のようになります。
【結婚】に関連した手続き=氏名(名義)の変更
【引越し】に関連した手続き=住所の変更
つまり、【結婚】と【引越し】を同時期に行うのであれば、[氏名(名義)変更]と[住所の変更]が必要です。
結婚にともなって引越しをする場合、婚姻届を提出するタイミングによって、役所に提出しなければいけない届け出・手続きの回数が減らせることがあります。
それは、氏名(名義)変更と住所の変更を一度に済ませられるから。これで、何度も役所に行く手間と時間を省略できます。
では、引越し関連の主な手続きをみていきましょう。大まかには以下のものがあります。
転出届・転入届・転居届
住民票
マイナンバーカード
運転免許証
電気・ガス・水道
郵便(転居届)
携帯電話
インターネット・ケーブルテレビ
結婚と引越しが同時期になる方は、【婚姻届を提出する日】と【引越しをする日】を上手く調整することで、これらの変更手続きがスムーズになります。
続いては、いくつかのパターンに分けて、それぞれのポイントを説明していきます。
入籍と引っ越しの順番で変わる!
何から始める?同居&結婚の手続きスケジュール

結婚にともなう手続きのうち、【婚姻届の提出(入籍)】と【引越し】、どちらを先に行うかで、その後の手続きに大きく差が出ることがあります。
一番効率的なのは、役所に行く回数を少なくすること。仕事の都合などによって予定も決まってくると思いますが、手続きの期限がある届け出もあるため、行く場所、やることなどをできるだけ効率的に進められる方法を選びたいもの。
スムーズに終わらせることで、その後の新生活や結婚式準備にも余裕が生まれるはずです。
あなたはどのタイプ?
婚姻届提出と同居タイミングチャート

みなさんは婚姻届提出と引越し、どちらが先になりそうですか?以下の【A】~【E】からあてはまるものを探して、それぞれで必要な届け出・手続きをチェックしましょう。
【A】すでに同居していて、婚姻届を出す場合 →住所・名義変更の手続きへ
【B】同居前で、引越し後14日以内に婚姻届を出す場合 →[ケース1]へ
【C】同居前で、引越し後14日以上経ってから婚姻届を出す場合 →[ケース2]へ
【D】同居前で、婚姻届を出して14日以内に引越しする場合 →[ケース3]へ
【E】同居前で、婚姻届を出して14日以上経ってから引越しする場合 →[ケース4]へ

※【A】の場合、引越しに関する手続きはありませんが、同住所にある2つの世帯をひとつにする「世帯合併届」、世帯主が変わる場合は「世帯変更届」などの手続きが必要になります。
引越し後に婚姻届を出すカップルへ
結婚前に住民票を一緒にしておくとスムーズに

引越し後に結婚する予定であれば、引越し時に住民票(世帯)を一緒にしておくという方法も。
引越し時、一人が世帯主となり、相手の続柄を「同居人」とした同一世帯にしておくことで、婚姻届を提出後、住民票の氏名・本籍地・筆頭者・世帯主との続柄が自動で書き換わります。
ただし、結婚して世帯主が変わる場合は世帯変更届の手続きが必要になります。
※すでに同居(同棲)済みで、おふたりそれぞれが世帯主となっていて、結婚後にひとつの世帯に変更する場合は、世帯合併届の手続きを行います。
[ケース1]引っ越し後、14日以内に婚姻届を提出

引越ししてから14日以内に婚姻届を提出する場合、役所窓口に行く回数が少なくすみます。婚姻届を提出した後、転入届の提出を。
その際、婚姻届を先に提出していることを伝えると、新しい氏名の住民票が発行されます。また、時間があれば、同時にマイナンバーカードの変更手続きも行うとよりスムーズに。
順番 | 引越しの流れ | 入籍の流れ | やること |
---|---|---|---|
① | 引越し14日前~引越し当日 | 婚姻届提出の14日前~提出当日 | ・転出届の提出 ・ライフライン変更の手続き ・婚姻届の記入 |
② | 引越しから14日以内 | 婚姻届の提出日 | ・婚姻届の提出 ・転入届(もしくは転居届)の提出 ・住民票の住所変更 ・マイナンバーカードの変更手続きなど |
③ | 婚姻届提出から14日以内 | ・運転免許証やパスポートなどの変更手続き |
[ケース2]引っ越し後、14日以上経ってから婚姻届を提出

引越しは先に行うけれど、14日以上経ってから婚姻届を提出するという場合、ケース1と比べると役所窓口に行く回数が少し増えます。
具体的には、引越し後に住民票とマイナンバーカードの住所変更のみ、婚姻届を提出時、今度は名義変更を…と別々に手続きを行う必要があります。
順番 | 引越しの流れ | 入籍の流れ | やること |
---|---|---|---|
① | 引越し14日前~引越し当日 | ・転出届の提出 ・ライフライン変更の手続き | |
② | 引越しから14日以内 | ・転入届(もしくは転居届)の提出 ・住民票とマイナンバーカードの住所変更 | |
③ | 引越しから14日以上経過 | 婚姻届提出の14日前~提出当日 | ・婚姻届の記入 |
④ | 婚姻届の提出日 | ・婚姻届の提出 | |
⑤ | 婚姻届提出から14日以内 | ・マイナンバーカードの名義変更など ・運転免許証やパスポートなどの変更手続き |
[ケース3]婚姻届を出して14日以内に引っ越し

婚姻届提出後、14日以内に引越しをする場合は、住民票とマイナンバーカードの住所・名義変更、転入届の提出など、役所窓口での手続きを一日で済ませることができます。
順番 | 引越しの流れ | 入籍の流れ | やること |
---|---|---|---|
① | 婚姻届提出の14日前~提出当日 | ・婚姻届の記入 | |
② | 婚姻届の提出日 | ・婚姻届の提出 | |
③ | 引越し14日前~引越し当日 | 婚姻届提出から14日以内 | ・マイナンバーカードの変更手続きなど(※1)・運転免許証やパスポートなどの変更手続き ・転出届の提出 ・ライフライン変更の手続き |
④ | 引越しから14日以内 | ・転入届(もしくは転居届)の提出 ・住民票の住所変更 |
※1…婚姻届提出から14日以内で、かつ引越しから14日以内のうちであれば、マイナンバーカードの住所と名義変更の手続きを一度で済ますことができます。
[ケース4]婚姻届を出して14日以上経ってから引っ越し

婚姻届提出後、住民票とマイナンバーカードの名義変更のみ、引越し後に住所変更と別々の手続きになります。ほかに転入届の提出もあるため、ケース3と比べると役所窓口に行く回数が増えます。
順番 | 引越しの流れ | 入籍の流れ | やること |
---|---|---|---|
① | 婚姻届提出の14日前~提出当日 | ・婚姻届の記入 | |
② | 婚姻届の提出日 | ・婚姻届の提出 | |
③ | 婚姻届提出から14日以内 | ・マイナンバーカードの名義変更など ・運転免許証やパスポートなどの変更手続き | |
④ | 引越し14日前~引越し当日 | ・転出届の提出 ・ライフライン変更の手続き | |
⑤ | 引越しから14日以内 | ・転入届(もしくは転居届)の提出 ・住民票とマイナンバーカードの住所変更 |
大きく分けて4つのケースに分けて流れをご紹介しました。おふたりが婚姻届を提出する日と引越しタイミングに当てはまるケースはありましたか?
お住まいの地域によって多少異なる場合もあるため、これらを参考に、事前確認をしておくことをおすすめします。
続いて、引っ越しにまつわる役所への届出【転出届・転入届・転居届】と【ライフライン】の手続きに関することをまとめました。
引っ越し前後“14日”が届け出のリミット!
転出届・転入届&ライフラインの手続きリスト

いままで住んでいた場所から、おふたりの新居に引越しする場合、引っ越す前に住んでいた市区町村、引越し先の市区町村、それぞれに届け出が必要になります。
引越しの流れから必要なものまでをチェックして、直前に慌てないようしっかりと準備をしていきましょう。
▼届け出・手続きリスト一覧
届け出・手続き | いつまで | 手続きする場所 |
---|---|---|
転出届 | 引越し前後14日以内(引越し14日前~引越し後14日以内) | 引越し前に住んでいた市区町村の役所・役場、またはオンライン、郵送も可能 |
マイナンバーカード | 引越し後14日以内 | 市区町村の役所・役場 |
運転免許証 | 期限はないものの、14日を目安に | 警察署、または運転免許センターなど |
電気・ガス・水道 | 引越しの1週間前を目安に | 電話、またはWEB |
郵便(転居届) | 引越しの1週間前を目安に | 郵便局窓口、またはWEB |
スマートフォン(携帯電話) | 引越しの1週間前を目安に | ショップ窓口、またはWEB |
インターネット・ケーブルテレビ | 引越しの1週間前を目安に | WEBなど |
転入届(転居届) | 引越し後14日以内 | 引っ越した後に住む市区町村の役所・役場(転居届は今住んでいる市区町村の役所・役場) |
※転出届は、マイナンバーカードがあればWEB上でも手続きができます。また、国民健康保険に加入している場合、転出届提出と同時に国民健康保険の資格喪失手続きも行います。
引っ越し1週間前までにやること:転出届提出とライフラインの手続き

引越し準備をしながら、引越し前までにやらなければいけない届け出、やっておきたい手続きがいくつかあります。窓口以外にも、WEBや郵送で対応している場合もあるので各種確認をしておきましょう。
転出届
必要なもの:本人確認書類、印鑑
※印鑑は、婚姻届を提出する前の引越しなら“旧姓”で、婚姻届を提出した後の引越しなら“新姓”で提出します。ただし、自治体によっては不要な場合もあります。
転出届は、引越し14日前~引越し後14日以内に提出すればOK。引越し後でも手続き可能ですが、引越し先が遠くなると手間と時間がかかります。
また、引越し当日に近くなるほど、引越し準備や片付けで忙しくなるため、引越し1週間前を目安に手続きをしておくのがおすすめです。
手続き方法は、旧居がある市区町村の役所窓口に提出して、転出証明書を受け取ります。
マイナンバーカードがあれば窓口に行かずとも、オンラインで手続きができます(この場合、転出証明書は交付されません)。
提出期限は一般的に、引っ越し30日前~引越し後14日以内ですが、自治体によって異なるため確認が必要です。
郵送も可能で、以下3点を送ると、数日~10日程度で転出証明書が届きます。
①役所のサイトからダウンロードして必要事項を記入した転出届
②本人確認書類のコピー
③切手を貼った返信用封筒(転出証明書を送付してもらうため)
※個人事業主・フリーランスの方の場合は、転出届の提出と同時に「国民健康保険」の資格喪失を行います。
電気・水道・ガス
電話やWEB、郵送などで、旧住所での使用停止と新住所での開始日を連絡します。
郵便(転居届)
郵便物の転送希望日の1週間前までに、郵便窓口か郵送で転居届を提出、または、WEBで変更手続き(郵便物はその後1年間、新住所に無料で転送されます)。
スマートフォン(携帯電話)
引越しの1週間前までに、ショップ窓口かWEBで変更手続き。
インターネット・ケーブルテレビ
新住所が決まったら、電話やWEBで変更手続き。
引っ越し当日にやること:新居のガス開栓の立ち合いなど
引越し当日、手続きなどが必要なものはありませんが、旧居の明け渡しやカギの返却、新居にてガス開栓の立ち会いなどがあります。
引っ越し後2週間以内にやること:転入届提出とマイナンバーカード変更手続き

引越しが済んだら、14日以内に転入届、もしくは転居届を提出し、マイナンバーカードの住所変更手続きを忘れずに行いましょう。
転入届
必要なもの:転出証明書、本人確認書類、印鑑
※印鑑は、婚姻届を提出する前の引越しなら“旧姓”で、婚姻届を提出した後の引越しなら“新姓”で提出します。ただし、自治体によっては不要な場合もあります。
必要なものを準備し、転入届に記入して転出証明書と一緒に役所窓口に提出します。転居届の場合、転出証明書は不要です。
また、転入届と転居届は郵送不可で、原則として引越しした本人か世帯主が手続きを行いますが、委任状があれば代理人でも可能です。
マイナンバーカード
必要なもの:マイナンバーカード、4桁の暗証番号、本人確認書類、印鑑
新居への引越しから14日以内に、引越し先の市区町村役所の窓口にて、家族全員分の住所変更を行います(同一世帯のうちの一人のマイナンバーカードで全員分の手続きが可能)。
運転免許証
必要なもの:現在の運転免許証、住民票の写し
手続きの期限はないものの、身分証明書として提出する場面も多いため、早めに手続きを済ませておくのがポイント。
現住所を管轄する警察署や運転免許更新センター、運転免許試験場があり、平日以外も対応している場合があるので事前に確認を。変更したものはその場で受け取れます。
▶「転出届」「転入届」「転居届」の違いは?

結婚後、さまざまな手続きで必要になる「住民票」。それに関わってくるのが、引越しをした時、役所に提出する「転出届」や「転入届」「転居届」の3つです。

異なる市区町村へ引越しの場合は、転出届・転入届、同じ市区町村で引越しの場合は、転居届の届け出が必要になります。
必要な書類や提出期限などは、自治体によって異なることもあるので、事前にホームページなどで確認しておくと安心です。
住民票の異動手続き一覧
引越し先 | 届け出 | 手続きする場所 | 必要な手続き |
---|---|---|---|
異なる市区町村への引越し | 転出届 | 旧居の役所・役場 | 転出届を出し、転出証明書をもらう |
異なる市区町村への引越し | 転入届 | 新居の役所・役場 | 転入届を出す際、転出証明書も提出する |
同じ市区町村での引越し | 転居届 | 今住んでいる市区町村の役所・役場 | 転居届を出す |
※【転出届】は、引越し日前後14日以内(引越しの14日前~引越し後の14日以内)、【転居届】は、引越し日から14日以内、【転入届】は、引越し日14日以内に手続きします。
結婚にともなう手続き・届け出を効率よく済ませるためには、どんな手続きがあって、どのような順序で行えばいいかを事前にチェックし、おふたりで協力し合いながら、ひとつずつクリアしていくことが大切です。
お住まいの市区町村によって手続きなどに多少違いがある場合もあるため、事前に必ず役所の窓口、またはWEBで確認をしておきましょう。
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- この記事を書いた人
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ライター 佐藤
女性誌WEBサイトのエディター&ライターを経て、フリーに。現在は、美容やライフスタイルを中心に女性向けの記事やエンタメ系グラビア誌のインタビューも担当。