その一言に一喜一憂？異性に言われて嬉しい誉め言葉と傷ついた言葉

－Story－

夏の到来を思わせる晴天。こんな日は、通勤電車を降りてオフィスへ向かう足取りだって軽やかになります。でも、足取りだけじゃなく心までウキウキした気分なのは、この天気のせいだけじゃありません。

週に2日のリモートワークが始まってから、気がつけばもう一年。今ではすっかり身についてしまった新しい生活様式だけど、やはり出社のために自宅を後にする日は、ちょっと解放されたような気持ちになります。それに、ウォーキングはダイエット効果もあるし、一石二鳥です。

そう、自宅時間が増えたせいか、このところちょっと太り気味になっているのが目下の悩み。彼とのデートもこの一年でリモートデートの割合が増えてきたのだけど、昨夜、彼からショッキングな言葉が。

「ちょっと太ったんじゃない？」

お風呂上がりの部屋着姿で、缶ビール片手にくつろぐ彼から何気なく発せられた言葉でした。私は一瞬、表情が変わったと思います。気付かれないように笑ってごまかしましたが、それでも顔はこわばって見えたかも。

彼に悪気があった訳ではなく、むしろ私としては「痛いところを突かれた」感もあったので動揺してしまったのだけど、その言葉がどんなに乙女心を傷つけるか、彼は分かってないんじゃないかしら。

SNSやビデオチャットで連絡を取り合うことが、すっかり当たり前になってしまった今、思っている以上に、「言葉」の役割は大切になっている気がします。言われて嬉しい言葉、相手を傷つけてしまう言葉、それにはどんな言葉があるんだろう？

－Report－

今回は2つのアンケートを行いました。最初のアンケートは、「異性から言われて嬉しかった言葉」です。回答は15の選択肢の中から、上位3つの言葉を選んでいただきました。それでは早速1番目に選ばれた言葉をご覧ください。

▶1位　可愛い（19.0％）
1位は「可愛い」でした。２割近くの方が選んでいます。この言葉は恋愛においての魔法の言葉でしょうか。「可愛い」と言われて嬉しくない人はいませんよね？

▶2位　カッコいい（14.9％）
2位は「カッコいい」。約15％の回答率です。言われて嬉しいと思うのは、女性よりも男性の方が多いでしょうか。「可愛い」と同じく、これも魔法の言葉といえるでしょう。

▶3位　気が利く（12.3％）
3位には「気が利く」が入りました。「可愛い」、「カッコいい」が見た目の褒め言葉だとするなら、「気が利く」は内面に向けた褒め言葉といえるでしょう。「気が利いてる」と言いわれたら誰だって嬉しいはずです。

▶4位　優しい（8.7％）
4位は「優しい」。優しさはあらゆる恋愛の素となる感情ですよね。この感情を根っこにしてふたりの恋は大きく育っていきます。「優しい」という言葉は、その恋がどこまでも続くことを予感させてくれます。

▶5位　面白い（7.7％）
5位に入ったのは「面白い」でした。この言葉が4位までの言葉と違うのは、受け身の言葉だということです。「面白い」というのは実はそう感じた受け手の感情。コミュニケーションがあって初めて生まれる言葉。そこからふたりの「絆」がより強くなっていきます。

6位以下は、上記表の通りでした。あなたが嬉しいと思う言葉はありましたか？また、2番目、3番目に選ばれた「嬉しい言葉」の上位3位までは、次のようになりました。

さて、2つ目のアンケートは、「言われて傷ついた経験のある言葉」という質問です。こちらも16の選択肢の中から3つずつ選んでいただきました。先ず、1番目に選ばれた「傷ついた言葉」の結果からご覧ください。

▶1位　太っている（11.5％）
1位は１割以上の方が選んだ「太っている」でした。言われて嬉しい言葉の上位には「見た目」の褒め言葉が入っていましたが、傷ついた言葉の1位もやはり「見た目」の言葉でした。見た目の感想で人を傷つけるのは、どんな場合でもNGですよね。

▶2位　うざい（10.3％）
2位は「うざい」。これも１割の方が選んでいます。「うざい」という言葉は、たった一言でコミュニケーションを断ち切ってしまいます。この言葉を言いわれたら、もう一歩も前に進めません。

▶3位　好きだけど別れよう（5.3％）
3位は「好きだけど別れよう」。傷つくというより、これはもう最終通告です。返す言葉が見つからないとはまさにこの言葉です。

▶3位(同率)　可愛くない（5.3％）
同率の3位になったのは「可愛くない」でした。言われて嬉しい言葉で1位になった「可愛い」の真逆の言葉です。伝えるタイミングやニュアンスによっては、お相手にかなりのダメージを与えてしまうことは容易に想像できます。

▶5位　気が利かない（5.0％）
5位は「気が利かない」。これも嬉しい言葉の上位にランキングされていた「気が利く」の否定形の言葉。言葉の前に小さな舌打ちが聞こえてきそうです。

6位以下は、上記表の通りでした。こちらも、2番目、3番目に選ばれた「傷ついた言葉」の上位3位までをご紹介しましょう。

会社での仕事を終えてPCの電源を落とした時に思いました。

――明日はまた、自宅でリモートか。

リモートワークが始まった当初は、なんとなく人生がちょっぴりリセットされたみたいで、不謹慎にもどこかワクワクしてた気もします。

でも、違うんですよね。仕事は会社のデスクで、先輩や同僚に囲まれてやる方がやっぱり捗るし、スムーズにこなせます。上司からの指示とか、電話の取り継ぎとか、仕事上の質問とか、オフィスにはいろいろな会話があります。それはきっと会話とも呼べないような会話。実はそんな言葉のやりとりが大切なんだって思えて仕方ありません。

そして今夜も、すっかり習慣になった彼とのビデオチャット。タブレットをセットして彼の顔がモニタに映った途端、昨日の言葉を思い出しました。思い出しただけでも腹が立つ。というよりも悲しい気持ちです、ホント。

「どうしたの？」

私の浮かない顔に気付いて、彼はモニタ越しに覗き込むように私を見ました。まったく悪びれた様子がないので、私は頬をふくらませて夕べの言葉にどんなに傷ついたか、思いの丈を彼にぶつけました。

すると彼は、ちょっと困ったような顔になっていったのです。

「少し太ってるからって――可愛いからいいじゃん。俺はそんなキミの全部が好きだもん」

一発でハートを射抜かれました。

言われて傷ついた言葉と、嬉しい言葉が一瞬で大逆転。言葉って使い方ひとつで、魔法のように意味もニュアンスも変わるんだ。そう思ったら、彼との毎日のビデオチャットが、一層愛おしい時間に思えてきたわたしでした。

■調査概要
調査方法：インターネット調査
調査対象：全国20歳～39歳既婚男女416名
調査期間：2020年4月13〜15日