【結婚式の新郎謝辞】感謝の気持ちを伝える構成や文例を紹介
新郎謝辞の準備をしているものの、「何を話せばよいかわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。今回は、新郎謝辞の構成を複数の文例付きでご紹介。話す内容や話し方など心掛けたいポイントをまとめてお伝えするので、より感謝が伝わる新郎謝辞のために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 目次
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- 新郎謝辞とは?
- ゲストへ感謝の気持ちを伝える
- 結婚式の感想や新郎新婦のエピソードを共有する
- 新生活に向けて抱負を表明する
- 新郎謝辞のタイミングや長さは?
- 新郎謝辞の構成
- 導入(序盤)の文例
- 本題(中盤)の文例
- 結び(終盤)の文例
- 新郎謝辞で注意したい忌み言葉とは
- 【パターン別】全文紹介!新郎謝辞の文例と作成ポイント
- 親族や上司、友人が揃ったフォーマルな披露宴の文例
- 親族中心のカジュアルな披露宴の文例
- 新郎謝辞を成功させるポイント
- 緊張しても大丈夫!笑顔ではっきり話そう
- カンペを見てもOK!目線を上げるのを忘れずに
- 当日感じた想いを素直に言葉にしてみよう
- 自分らしい言葉選びで披露宴を締めくくろう
新郎謝辞とは?
新郎謝辞とは、披露宴の締めくくりに行う、新郎の見せ場となる挨拶です。参加いただいたゲストに対して感謝の気持ちを伝えます。
かつては両家の代表として新郎の父親があいさつを行っていましたが、近年は新郎が行うことが主流になりました。ここでは、新郎謝辞を行う目的を大きく3つにわけてご紹介します。
ゲストへ感謝の気持ちを伝える
新郎謝辞は、披露宴に来てくれたゲストに対して、参列いただいたことや当日の受付、スピーチや余興を行ってくれたことや日頃の感謝の気持ちを伝えるのが目的です。「披露宴に参列してくれて嬉しかった」「みんなのおかげでいい日を迎えられた」など、嬉しい気持ちを素直に表現しましょう。
結婚式の感想や新郎新婦のエピソードを共有する
新郎新婦のエピソードや、結婚式当日に感じた気持ちをその場で共有し、分かち合う意図もあります。また、そうしたエピソードを通じて新郎新婦への理解を深めてもらい、今後も指導・支援いただけるよう伝えることも目的のひとつです。
新生活に向けて抱負を表明する
新郎謝辞には、これから始まる結婚生活に向けた抱負を表明する目的もあります。どのような新婚生活を歩んでいきたいか、どのような家庭にしたいかなどを盛り込みましょう。
ここはゲストが最も注目する部分であり、かつ新郎らしさが最もよく出る部分です。
新郎謝辞のタイミングや長さは?
新郎謝辞は、新婦からの手紙や親御様への記念品贈呈、両家代表(新郎の父親)の挨拶などを経て、披露宴の締めくくりとして行うことが一般的です。
新郎謝辞は2~3時間ほどの披露宴の終盤で行うため、ゲストの負担にならないよう、1~2分程度のコンパクトな文量にまとめると良いでしょう。謝辞の原稿は600文字程度、多くても1,000文字程度におさめることをおすすめします。
あまりだらだらと喋ってしまうと、「言いたいことが分からない」と感じられてしまう場合もあるためです。
新郎謝辞の構成
新郎謝辞は、以下の3つの内容で構成されます。
1. 導入(序盤)
2. 本題(中盤)
3. 結び(終盤)
各部分で伝えるべき内容はある程度決まっています。新郎謝辞を考える際は基本の構成を意識しつつ、自分らしい言葉選びをすると良いでしょう。
導入(序盤)の文例
謝辞の導入は、ゲストへの感謝を表現する部分です。新郎謝辞が披露宴の締めくくりに行われることも踏まえて、心を込めて伝えましょう。
<ゲストに宛てる場合の例文>
本日はご多用の中、私どもの披露宴にご列席くださり、誠にありがとうございます。このような場を持つことができましたのも、ひとえに皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。
<ゲストと親に宛てる場合の例文>
本日はお忙しい中、私たちのためにお集まりいただきありがとうございました。また、妻となる〇〇さんのお父さん・お母さん、結婚を許してくださりありがとうございます。
<ゲストやスタッフへのお礼も加えたい場合の例文>
本日はご多用の中、私たちのためにお集まりいただきありがとうございました。受付やスピーチをしてくださったゲストの皆様、式場スタッフの皆様にも改めてお礼申し上げます。
本題(中盤)の文例
本題の部分では、挙式や披露宴当日に何を感じたのか、その日の想いを自分自身の言葉で伝えると良いでしょう。また、新郎新婦のエピソードや、これから始まる新生活への意気込みや抱負も伝えると、より内容が充実します。
<感謝の想いを伝える場合の例文>
新卒からお世話になった〇〇先輩からのご祝辞や、サプライズで動画を作成してくれたサークルの同期、リングボーイをたくさん練習してくれた甥っ子の〇〇くん、そしてお祝いのお言葉をくださった皆様に対して、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
<新郎新婦のなれそめやエピソードを伝える場合の例文>
私たちふたりが出会ったのは、職場です。
私は営業、〇〇さんはそのサポートとして共にひとつのプロジェクトに取り組む中で、私は何度も〇〇さんのやさしい心遣いに癒されました。偶然にも、★★という共通の趣味もあったことで意気投合して交際をスタートし、今に至ります。
ときには意見のすれ違いやケンカもありましたが、そうした出来事があったからこそ、本音を言い合えるようになったと感じています。
<これからの結婚生活の抱負を伝える場合の例文>
皆様からたくさんの温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちと同時に改めて身の引き締まる思いです。
私たちは今日から夫婦として、共に歩んでいきます。さまざまな壁にぶつかることもあるかもしれませんが、いつも明るく笑顔の絶えない家庭を築き、〇〇さんを必ず幸せにすることを、この場をお借りして誓います。
<親への感謝を伝える場合の例文>
この場をお借りいたしまして、今まで育ててくれた両親への感謝の気持ちを伝えることをお許しください。
お父さん、お母さん、今まで育ててくれてありがとう。私もふたりのような夫婦になりたいと思います。これからも見守っていてください。
また、〇〇さんのお父さん、お母さん、〇〇さんをここまで育ててくださり、ありがとうございます。これからは私が〇〇さんを守り、幸せにすると約束します。
結び(終盤)の文例
最後に結びの挨拶をしましょう。結びの挨拶は、一日の感謝を込める重要な部分で、新郎謝辞の中でも特に丁寧に伝えたいものです。話すときはゆっくりと、一言一言を大切にすることを心掛けましょう。
<ゲストの健康や幸せを祈る場合の例文>
最後になりましたが、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしまして、私たちからのお礼のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
<今後につなげたい場合の例文>
未熟な私たちではございますが、これからふたりで協力し、新しい家庭を築いてまいります。今後もご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
皆様におかれましては、今後も変わらぬお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。本日は私たちふたりの新たな人生の旅立ちを祝福してくださり、誠にありがとうございました。
新郎謝辞で注意したい忌み言葉とは
新郎謝辞では、「忌み言葉」は使わないよう意識しましょう。
忌み言葉とは、結婚式というお祝いの場で使用を控えるべき言葉です。「終わる・最後・おしまい」のように不幸や別れを連想させる縁起の悪い言葉は、新郎謝辞はもちろんのこと、結婚式では使用しないよう注意が必要です。
たとえば結婚式での忌み言葉としては、以下のような言葉があります。
なお、忌み言葉以外にも「過去の恋愛話」「政治・宗教の話」は多様なゲストが集まるお祝いの場にふさわしくないため控えるようにしましょう。
普段何気なく使っている言葉が、忌み言葉になることも珍しくないため、新郎謝辞を考える際は、全文を書き上げた後に、改めて忌み言葉を使っていないかチェックすると安心です。
【パターン別】全文紹介!新郎謝辞の文例と作成ポイント
ここでは、新郎謝辞の例文を2つ紹介します。どういったことを話せば良いか迷う場合は、こちらで紹介する例文を確認しましょう。そのうえで自分なりにアレンジしてみると、オリジナリティもある新郎謝辞ができるはずです。
親族や上司、友人が揃ったフォーマルな披露宴の文例
両家親族、職場の上司や同僚、知人や子どもなど、多様な立場の方が集まる大人数の披露宴では、フォーマルかつスタンダードな謝辞がおすすめです。
<導入>
本日はご多用の中、私たちの披露宴にご列席くださり、誠にありがとうございます。このような場を持つことができましたのも、ひとえに皆様のおかげです。心よりお礼申し上げます。
受付やスピーチをしてくださったゲストの皆様、式場スタッフの皆様にも改めてお礼申し上げます。
<本題>
皆様からたくさんの温かいお言葉をいただき、感謝の気持ちと同時に改めて身の引き締まる思いです。
私たちは今日から夫婦として、共に歩んでいきます。さまざまな壁にぶつかることもあるかもしれませんが、いつも明るく笑顔の絶えない家庭を築き、〇〇さんを必ず幸せにすることを、この場をお借りして誓います。
<結び>
最後になりましたが、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしまして、私たちからのお礼のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
多様なゲストが集まるシーンでは、内輪ネタや特定のゲストに偏った内容にしないよう、配慮が必要です。あまりカジュアルにしすぎず、端的にまとめると良いでしょう。
親族中心のカジュアルな披露宴の文例
親族が中心のカジュアルな披露宴では、家族や親族へのお礼や、昔から知る人々ならではの話題なども盛り込むと、良い謝辞になります。以下の例も参考に、取り入れられそうなエピソードを考えてみてくださいね。
<導入>
本日はお忙しい中、私たちのためにお集まりいただきありがとうございました。大切な家族や、幼いころから見守ってくださった親族の皆様と共に素敵な時間を過ごすことができて、とても嬉しく思います。
<本題>
この場をお借りいたしまして、今まで育ててくれた両親への感謝の気持ちを伝えることをお許しください。
お父さん、お母さん、今まで育ててくれてありがとう。迷ったり悩んだりすることもあったけれど、ふたりがいつも明るく励ましてくれたおかげで、今の私があります。私も〇〇さんと、ふたりのような家庭を築いていきます。
また、〇〇さんのお父さん、お母さん、〇〇さんをここまで育ててくださり、ありがとうございます。これからは私が〇〇さんを守り、幸せにすると約束します。
<結び>
これからも皆様への感謝の気持ちを忘れず、少しずつ成長してまいります。まだご迷惑をおかけすることがあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。
ポイントは、基本の構成は守りつつ、少し柔らかい言葉を選ぶことです。友人・知人もいる場合は、彼らへのお礼を伝えるのも良いですね。
新郎謝辞を成功させるポイント
最後に、新郎謝辞をより格好良く締めくくるポイントを3つ紹介します。
- 緊張しても大丈夫!笑顔ではっきり話そう
- カンペを見てもOK!目線を上げるのを忘れずに
- 当日感じた想いを素直に言葉にしてみよう
こうしたポイントまで押さえられれば、きっと素晴らしい新郎謝辞ができるはずです。
緊張しても大丈夫!笑顔ではっきり話そう
新郎謝辞は、スピーチの内容はもちろんですが、背筋を真っすぐ伸ばして大きな声ではっきりと話すことが大切です。
披露宴の締めのため、どうしても緊張してしまう方も多いです。しかし、新郎が緊張していたとしても、ゲストたちはあたたかく見守ってくれるはずです。一言一句を間違いなく話そうとするよりも、にこやかに、最後まで堂々と話しきることを重視してください。
どんなに緊張していても、明るい笑顔や普段通りの話し方を意識するだけで、素晴らしい謝辞になるはずですよ。
ただし、お酒を飲みすぎて酔っ払った状態で話すのは避けましょう。お祝いの席でお酒を注がれることも多いものですが、新郎謝辞までしっかり終えられるよう、節度を守って楽しんでください。
カンペを見てもOK!目線を上げるのを忘れずに
新郎謝辞の原稿は、完璧に暗記しなくてもOKです。当日は原稿を持ったまま話しても大丈夫ですが、視線がずっと原稿に向かないよう注意をしましょう。ゲストに感謝の言葉を伝えるときは、相手に目線を合わせて話すことで、気持ちが伝わりやすくなりますよ。
また、原稿を書く紙の種類にも配慮しましょう。新郎謝辞の時間は、意外と手元も見られるもの。コピー用紙やメモ用紙ではなく、しっかりとした便箋に書いて持参することをおすすめします。
当日感じた想いを素直に言葉にしてみよう
事前に原稿を用意してあったとしても、当日にアレンジしても構いません。「披露宴当日を迎えて、どう感じたか」「来てくれたゲストの様子を見て、どう思ったか」など、その日感じたことをふんだんに盛り込むと、オリジナリティあふれる新郎謝辞になるでしょう。
自分らしい言葉選びで披露宴を締めくくろう
新郎謝辞は披露宴のクライマックスを飾る重要なものであり、新郎の見せ場のひとつでもあります。ゲストの顔ぶれを思いながら、心を込めて文章を作成してみてくださいね。
内容に迷った場合は、まず今回紹介した例文も参考にしてみてください。自分たちなりのエピソードを盛り込めば、きっと素敵な新郎謝辞ができるはずですよ。
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- この記事を書いた人
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ライター 植山はるか
元雑誌編集者のフリーライター。ブライダルを始め、さまざまなジャンルで執筆中。世の中のトレンドに興味津々で、常にSNSで可愛いものやおしゃれなものがないかを探している。