授かり婚とは?デキ婚との違いや結婚報告・挨拶の流れとスケジュールを解説

授かり婚とは?デキ婚との違いや結婚報告・挨拶の流れとスケジュールを解説

結婚する前に新しい命を授かり、授かり婚(できちゃった婚)をするカップルは少なくありません。妊娠はおめでたいことですが、「親にどう伝えたら良いのかわからない」「反対されないか不安」という思いを抱えているカップルもいるかもしれません。

そこで今回は、授かり婚を報告するタイミングや結婚準備までのスケジュール、挨拶時のマナーなどについて解説します。やるべきことや流れを把握して段取り良く準備が進められるよう、しっかりチェックしておきましょう。

目次

授かり婚とは?

授かり婚とは

授かり婚とは、ふたりの同意のもとで結婚よりも先に子どもを授かることを意味します。交際をしている段階から結婚を意識し、お互いが「子どもを授かりたい」と意思を持った状態で妊娠をしたという点が授かり婚の大きな特徴です。

授かり婚はこうした背景もあり、ポジティブな意味合いが込められています。授かり婚に関しては、ライフスタイルや結婚観の多様化などから、結婚前に子どもを授かることに対する理解が高まりつつあるのが現状です。

デキ婚との違いはなに?

できちゃった婚

授かり婚と似た言葉に「できちゃった婚」いわゆる「デキ婚」が挙げられます。結婚よりも先に子どもを授かるという点では授かり婚と同じですが、デキ婚はその名の通り子どもを授かったから結婚する、つまり予期せず妊娠をしたため結婚を決めたというニュアンスが含まれています

そもそも授かり婚はデキ婚と区別するために生まれた言葉と言われており、妊娠への考え方や結婚までのステップがデキ婚とは大きく異なるのです。

授かり婚(デキ婚)の割合は?

授かり婚という言葉を耳にする機会が増えましたが、どれくらいのカップルが実際に授かり婚をしているのでしょうか。厚生労働省の「出生に関する統計の概況」によると、2021年度の「結婚期間が妊娠期間より短い出生の嫡出第1子出生に占める割合」は全国平均で18.4%。つまり約2割のカップルが授かり婚(デキ婚)をしていることがわかります。

年齢別で見ると、20~24歳で6割、25~29歳で2割、30歳以降でも約1割近くが授かり婚です。この結果からも、妊娠したタイミングで結婚を決意するカップルは珍しくないといえるでしょう。

授かり婚のメリットとは?

若い年代ほど多く見られる授かり婚(デキ婚)ですが、授かり婚だからこそ感じられるメリットがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

結婚までスムーズに進む

結婚したいと思う気持ちがあっても、いざ結婚となるとプロポーズや親への挨拶、新婚旅行、結婚式などやるべきことが多く、気後れしてしまうことも。お互いの仕事が忙しいなど、なかなか段取り良く進まないケースも多くあります。

授かり婚の場合は出産という明確なゴールがあるため、それに向けてスピーディに準備しなければなりません。結婚までとんとん拍子に進められるのは、授かり婚の大きなメリットといえるでしょう。

ダブルの幸せを味わえる

結婚と出産は人生の一大イベント。そんなおめでたい出来事が一気に訪れるのが授かり婚です。特に子どもを早く授かりたいと思っているカップルにとっては、喜びもひとしおでしょう。結婚の幸せと家族が増える喜びをダブルで味わえるのが、授かり婚の醍醐味ですね。

授かり婚のデメリットや注意点

多様な考え方が広がる昨今でも、結婚前の妊娠に否定的なイメージを持つ人は一定数存在します。後から悲しい気持ちにならないためにも、授かり婚のデメリットや注意点にも目を通しておきましょう

ネガティブな意見やイメージを持たれるかも

授かり婚ネガティブ

結婚よりも先に妊娠することにネガティブな印象を持つ人がいるのは事実。「順番が逆で誠意が感じられない」「計画性がない」など、抵抗感を示す人も中にはいるでしょう。

しかし、授かり婚は子どもを望む意思があったうえでするもの。周りの声は気にせず、おふたりの想いを大切にしましょう。

新婚旅行が先延ばしになる可能性も

妊娠中はお腹の子どもが最優先。結婚したら新婚旅行に行きたいと思っているカップルも多いかもしれませんが、体調や妊娠週数、旅行先などによっては、予定を先延ばししなければならない場合もあるでしょう。

他にも、出産や子育てにかかるお金を考えれば、節約のために新婚旅行を断念するケースもあるかもしれません。しかしハネムーンは出産後、落ち着いたタイミングで行くことも可能です。後悔しない選択をとるためにも、ふたりでしっかり話し合いましょう。

授かり婚が決まったらやることリスト

授かり婚が決まったら、結婚から出産まで段取り良く進めなければなりません。スムーズに進めるためにも、やるべきことを整理してスケジュールに合わせて進めていきましょう。出産までにやるべきことを以下のリストにまとめているので、参考にしてください。

■結婚・出産までにやることリスト

□ 産婦人科を受診・産院の決定
□ 自分の両親に妊娠を伝える
□ 相手の両親に妊娠を報告
□ 両家挨拶・顔合わせ
□ 職場や友人へ妊娠報告
□ 入籍準備・婚姻届の提出
□ 新生活の準備
□ 仕事の引継ぎ等

次に紹介するスケジュールと照らし合わせながら進めていきましょう。

授かり婚の報告から結婚準備までのスケジュール

妊娠がわかってから出産までは期間が限られています。両家の挨拶や各所への報告、入籍と新生活の準備と余裕を持って進められるよう、スケジュールと大まかな流れをチェックしていきましょう。

【妊娠に気づいたら】産婦人科の受診&産院の決定

まずは産婦人科へ行き、妊娠の事実を確認しましょう。産婦人科で診てもらえば、妊娠週数や出産予定日がわかります。これらを把握しておけば、挨拶の際にバースプランについてもきちんと説明できます。

産婦人科では、つわりや倦怠感など妊娠による体の変化も診てもらえます。体調が不安な人は、あらかじめ医者に相談しておくことで、安心して挨拶に臨むことができるでしょう。

併せて、赤ちゃんをどこで産むかも早めに決めておくと安心です。里帰りを希望する場合は、実家近くの産院に空きがあるのか確認する必要があります。また、人気の産院は空きがない場合もあるため、希望がある場合は早めに問い合わせておくとよいでしょう。

【妊娠2~3ヶ月頃】親に報告&それぞれの親へ挨拶

次に、それぞれ自分の親へ妊娠の報告をしましょう。直接会って話すのがベストですが、遠方に住んでいるなどすぐに会えない場合は、電話でもかまいません。

大事なことなのでメールやSNSでの報告は避け、自分の口でしっかりと伝えましょう。結婚の意思があることと、後日ふたりで挨拶に行くことを伝えるのも忘れずに。

それぞれ自分の親に報告したら、次はふたりでお互いの両親に報告の挨拶に行きます。順番としては、新婦の両親に挨拶したあと、新郎の両親に挨拶することが一般的です。

この順番は、「男性が女性を嫁にもらう」という昔の結婚の慣例にならっています。そのため、授かり婚でない場合でもこの順番が通例です。

【妊娠4~5ヶ月頃】両家顔合わせ&職場へ報告

授かり婚 会社報告

安定期に入る頃が両家顔合わせのタイミングです。両家顔合わせの流れやマナーについての詳細は、以下の記事をチェックしましょう。

同時に、友人や職場へも妊娠を報告します。体調面や引継ぎなどもあるため、直属の上司にはもう少し早めに報告しても良いかもしれません。友人や同僚に報告する際は、報告の仕方やタイミングに注意が必要です。もし授かり婚をしたことを、仲の良い人にしか伝えたくない場合は、他の人には言わないようお願いしておきましょう。

つわりなどの影響で体調が優れず、予定の調整が必要な場合などは、安定期を待たずに報告しても構いません。報告する時期はパートナーと話し合い、ベストなタイミングで伝えるようにしましょう。

【妊娠6~8ヶ月頃】新生活準備&マタニティウェディング

授かり婚 引っ越し

新居への引っ越しをする場合は、安定期を過ぎてお腹が大きくなりすぎないタイミングがベストです。ただし無理は禁物なので、主治医と相談しながら体に極力負担のかからない範囲で準備を進めていきましょう。

結婚式を挙げるのも、比較的体調の安定している6~7ヶ月頃を目安とするのが良いでしょう。式場はマタニティウェディングを扱っているところがおすすめ。マタニティドレスや体調を考慮した進行など、妊婦さんに配慮したプランを提案してくれるはずです。

体調や費用面などを考え、結婚式を挙げない場合は、マタニティフォトなどで記念に残しておくのも良いですね。いずれにしても無理はせず、母体に負担をかけないことを優先しましょう。

【妊娠9~10ヶ月頃】仕事の引継ぎ&産休・育休手続き

授かり婚

仕事をしている場合、引継ぎや各種手続きが必要です。産休を取る場合は出産予定日の6週間前まで育休は育休開始1ヶ月前までにそれぞれ申請が必要になります。それに合わせて業務の引き継ぎや申請手続きを進めておきましょう。

産休・育休中は育児に専念できるよう、引継ぎはマニュアルなどを作成して余裕を持って行うことをおすすめします。

結婚報告や親への挨拶時のマナー

挨拶に行くことが決まったら、場所の選定や服装、手土産の準備をしましょう。ふたりの実家が遠方の場合は、交通や宿の手配なども必要です。妊娠中の体に負担をかけないよう事前にしっかりと計画を立て、スムーズな顔合わせにしましょう。

挨拶はそれぞれの自宅で行う

基本的に結婚の挨拶は、それぞれの両親の自宅で行います。しかし、両親が遠方に住んでいるなど、長時間の移動や滞在により妊娠中の体に負担がかかる場合は、近場の飲食店でもかまいません。その際は、個室のあるレストランや料亭を手配しておくと良いでしょう。

また、妊娠中の新婦の体を気遣い、両親がおふたりの自宅、もしくは自宅近くのお店まで訪れるケースもあります。この際は来てくれたことへの感謝の気持ちを伝え、しっかりとおもてなししましょう。

身だしなみや服装を整える

授かり婚

顔合わせは結婚を正式に報告する場であるため、清潔感のある身なりが基本です。当日の服装はセミフォーマルなスタイルをおすすめします。迷ったら、新郎はスーツ、新婦はワンピースが無難でしょう。

ただし、妊娠中の新婦はお腹周りを締め付けるような服装に注意が必要です。そのような服は体調を悪化させる恐れがあります。また、ヒールが高い靴は転倒の危険性があるため避けましょう。脱ぎ履きがスムーズにできるヒールの低い靴がおすすめです。

マタニティウェアを販売している洋服店やベビー用品店のなかには、産前産後に対応したフォーマルウェアを販売しているお店もあります。お腹周りがゆったりしていて動きやすいので、身体に負担がかからず挨拶に行けるでしょう。

手土産を用意する

授かり婚 挨拶手土産

挨拶のとき忘れてはならないものが、手土産です。相手の両親が気遣って「手土産はいらない」と断っても、正式に挨拶する場なので必ず持参しましょう。

手土産の相場は3,000円~5,000円程度です。内容は時計やお皿、置物など残る物ではなく、食べてなくなる物が良いといわれています。保管場所や保存期限を気にする必要のない、日持ちのするもなか・どら焼きなどのお菓子や、ワイン・日本酒などのお酒、紅茶・緑茶などのお茶類がおすすめです。結婚にまつわる縁起物でも良いでしょう。

ただし、ようかんやカステラなど切り分けて食べるお菓子は、別れを連想させるため手土産にはふさわしくありません青果物・肉類などの生鮮食品やケーキ・プリンなどの生菓子など日持ちしない食べ物は、渡してすぐに冷蔵・冷凍しなければならず、手間になるため避けましょう。

基本的に結婚の挨拶に持参する手土産に熨斗は必要ありません。挨拶を済ませ、着席する前に手渡します。料亭やレストランなどで渡す場合は、持ち帰り用の紙袋も一緒に渡しましょう。ただし、両親の自宅を訪問する場合は必要ありません。手土産だけ渡し、紙袋はたたんで持って帰ります。

顔合わせに持参する手土産については、以下の記事もぜひ参考にしてください。

入籍する予定であったことを伝える

妊娠の報告というより、結婚の報告をする気持ちで話しましょう。妊娠したから結婚するのではなく、結婚しようと思っていたところ妊娠した、という順序で伝えることが大切です。

妊娠したから結婚するという言い方では、「計画性がなく将来をきちんと考えていない」と思われかねません。結婚するつもりで交際していたことをしっかりと伝えましょう。

両親に授かり婚の報告をするときの文例は以下を参考にしてください。

【女性の親御様への挨拶】

ご新婦の親御様への挨拶はご新郎が行います。

男性のアイコン

「本日は貴重な時間をいただき、ありがとうございます。現在○○(ご新婦の名前)さんとお付き合いをさせていただいている○○(自分の名前)です。○○(ご新婦の名前)さんとは〇年お付き合いをさせていただいております。今回は、結婚と妊娠の順序が逆になってしまい申し訳ありませんでした。しかし、私と○○さん(ご新婦の名前)は、妊娠が発覚する前から結婚を前提に真剣に交際してきました。これからは、二人が授かった命を共に大切に育てていこうと約束しました。まだまだ未熟ではありますが、○○さん(ご新婦の名前)と産まれてくる子どもをしっかりと守っていきますので、結婚を許していただけませんでしょうか」

【男性の親御様への挨拶】

ご新郎の親御様への挨拶は、まずご新郎が話を切り出し、タイミングをみてご新婦が行います。

女性のアイコン

「本日はお忙しいなか貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。現在○○(ご新郎の名前)さんとお付き合いをさせていただいている○○(自分の名前)です。現在○○(ご新郎の名前)さんとは結婚の決意をしており、本日は、結婚のお許しをいただきたく伺いました。私のお腹には○○さん(ご新郎の名前)との赤ちゃんがいて、現在〇ヵ月です。これから○○(ご新郎の名前)さんと産まれてくる子どもを大切に育て、温かい家庭を築いていきたいと思います。未熟者ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。」

反対されても無理に言い返さない

誠実な態度で臨んでも、親御様から反対されるケースもあります。しかし、反対されても感情的にならず、親御様の言葉を肯定しながら「それでもふたりで頑張っていきたい」という気持ちを伝えましょう。

あまりに反対された場合は、「本日はこれで失礼いたします。また近いうちに改めてご挨拶にうかがいます」と言い、一度帰って後日また挨拶に行く方法もあります。時間を置くことで冷静になり、考え直してもらえることも。誠意を伝えれば必ず分かってもらえると信じ、根気強く対応しましょう。

授かり婚はおめでたいこと!段取り良く準備して幸せな結婚生活を

授かり婚

授かり婚は昨今では珍しくなくなり、世間的なイメージもポジティブなものになりつつあります。出産までの限られた期間で結婚や新生活の準備を進めていくには、段取りと計画が大切です。

結婚式を考えている場合は、安定期にマタニティプランのある式場で挙げるのがおすすめ。アニヴェルセルのマタニティウェディングなら、最短4週間で理想の結婚式が叶います。妊婦の花嫁さんに負担のかからない進行で、経験豊富なスタッフのサポートにより安心のマタニティウェディングが実現します。

各式場への問い合わせはもちろん、相談会も実施しておりますのでぜひお気軽にお越しください。お腹の赤ちゃんと家族三人で素敵な想い出を作りましょう。

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この記事を書いた人
ライター 瀬上友里恵

ライター 瀬上友里恵

地方在住のフリーライター。詩人として創作活動も嗜む。2児の母として子育て奮闘中。

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