結婚式の受付を頼まれたら?当日の流れや事前準備、服装・マナーを確認
結婚式の受付には、当日式場にやってくるゲストを出迎えるという大切な役割があります。
友人や知人から結婚式の受付を頼まれたとき、「受付ってお出迎え以外にはどんなことをするの?」「当日の服装はどうすればいいの?」と心配になる人もいるのではないでしょうか。
そこで、結婚式の受付の役割や必要な準備、受付係にふさわしい服装、当日の流れなど、結婚式の受付を頼まれたときにチェックしておきたいことをまとめてみました。
- 目次
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- 結婚式の受付係が任される“2つ”の役目
- 【結婚式当日】受付の事前準備・やること
- 集合時間厳守!身支度も済ませる
- 会場の各施設の場所を確認
- 式場担当者と打ち合わせ
- 受付担当者同士で挨拶&役割分担を確認
- 受付で使うものに不備がないか確認
- 結婚式当日の受付係の流れと言葉(セリフ)
- ①出迎えの挨拶・列席のお礼を伝える
- ②ゲストからご祝儀を受け取る
- ③芳名帳への記入をお願いする
- ④主賓や遠方ゲストにお車代を渡す
- ⑤席次表など配布物を渡し、控室などに案内する
- ⑥受付を閉め、自分たちの記帳を済ませる
- ⑦ご祝儀と芳名帳を指定された人へ渡す
- 結婚式の受付前日までに確認しておくこと2つ
- 1.受付係の集合時間と場所
- 2.会場までのアクセス・交通手段
- 受付係の服装やマナー&気をつけること
- 女性の服装マナー
- 男性の服装マナー
- 新郎新婦に代わって笑顔でゲストをお迎えしよう
結婚式の受付係が任される“2つ”の役目
結婚式の受付には“2つ”の役目があります。ひとつめは、新郎新婦(両家)に代わってゲストを出迎えることです。
受付係はゲストの一員ですが、この時の立場は新郎新婦側、つまり“ホスト”です。両家の代理という意識を持ち、おもてなしの気持ちと礼儀を忘れないようにしましょう。
もうひとつの役目は、ゲストが持参するご祝儀を預かること。現金を扱うことにプレッシャーを感じる方もいるかもしれませんが、新郎新婦から信頼されている証とも言えます。
大切な人のハレの日がすばらしい一日になるよう、心を込めてお手伝いしましょう。
【結婚式当日】受付の事前準備・やること
結婚式当日、受付がスタートするまでにやることをまとめました。準備にかかる時間を見積もって早めに到着しておくことで、落ち着いて用意ができます。
受付開始前までにやること
□お手洗いやメイク直しなどを済ませておく
□会場施設の場所を確認しておく
□式場担当者と流れなどを打ち合わせ
□受付担当者の役割分担を確認する
□受付で使う備品などをチェック
集合時間厳守!身支度も済ませる
一番大切なのは、指定の集合時間までに集合場所に到着すること。受付係が遅刻をしてしまうと、打ち合わせが十分にできなかったり、ほかの人に負担を掛けてしまったりすることがあります。式場へ行く前にヘアサロンへ立ち寄る場合は、時間に余裕を持って予約を取るようにします。
受付が始まるとその場を離れられなくなるので、お手洗いやメイク直し、服装の乱れを直すなども済ませておきましょう。
会場の各施設の場所を確認
受付係はゲストから「お手洗いはどこ?」のように、式場の設備について尋ねられることがあります。お手洗いをはじめ、荷物を預けるためのクロークや授乳室、喫煙室、休憩スペースなど、場所を聞かれそうな設備がどこにあるかをあらかじめ確認しておきましょう。
余裕があれば、開式前に記念撮影を楽しみたいゲストのために、フォトブースや写真映えするスポットなどを案内できるようにしておくとスマートです。
式場担当者と打ち合わせ
受付係には式場担当者と打ち合わせをする時間が設けられていることが一般的です。受付開始後の流れや必要事項を把握しておきましょう。
受付が始まってしまうと対応に追われ、式場担当者に声を掛けるのが難しいことがあるため、不安や疑問はなるべくこのときに解決しておきます。
特に天候がよくないときは、受付付近が混み合ったり、ゲストが傘の置き場に迷ったりすることがあるため、対応やゲストの動線について聞いておくと案内もスムーズに。
打ち合わせ時の確認事項
・ご祝儀の保管方法
・集まったご祝儀を渡す相手
・お車代を渡すゲスト
・ゲストへ配布するものの種類や数(席次表など)
・個別の対応が必要なゲスト(車いすでスロープやエレベーターへの案内が必要なゲスト、両家から到着したら知らせてほしいと頼まれているゲストなど)
・遅刻したゲストへの対応
受付担当者同士で挨拶&役割分担を確認
結婚式の受付は、新郎側から2名、新婦側から2名の計4名で行うことが一般的です。受付担当者が揃ったらお互いに挨拶し、顔や名前を覚えたうえで役割分担を決めましょう。
受付係の役割内容一例
・ご祝儀を受け取り管理する人
・席次表などを渡し案内する人
・芳名帳を書いてもらう人 ……など
また、式によっては、「ゲストカードを回収する」「駐車券を渡す」といった仕事を任される場合もあります。臨機応変に対応できるよう、受付担当者同士でコミュニケーションを取っておきましょう。
会費制の結婚式の場合は?
会費制の結婚式では受付担当者がその場で受け取った金額をチェックする必要があります。場合によってはお釣りを渡すこともあるため、現金の保管や受け渡しのシミュレーションをしておくと安心です。
受付で使うものに不備がないか確認
受付開始前に、受付時に使用する備品が揃っているか、問題なく使えるかをチェックします。筆ペンやサインペンの場合、キャップがゆるんでいるとインクがかすれたり書けなかったりすることがあるため、筆記用具の試し書きは必ずしておきましょう。
備品のチェックリスト
・ゲストのリスト
・芳名帳
・筆記用具(芳名帳に記入してもらうものと受付担当者が使用するもの)
・ご祝儀を置くトレー
・席次表
・お車代
このほか、演出のためのクラッカーやドレスの色あてクイズのアイテムなどをゲストに渡す場合もあります。
結婚式当日の受付係の流れと言葉(セリフ)
受付が始まったら、ゲストを笑顔でお出迎えしましょう。電車や送迎バスが到着したタイミングには混み合うこともありますが、慌てず一人ひとりていねいに対応を。
親しい友人が来ても、受付が終わるまでは話し込んだり席を外したりせず、受付に専念することが大切です。結婚式当日の受付の流れとゲストに掛ける言葉の一例をまとめたので、確認していきましょう。
結婚式当日の受付の流れ
①出迎えの挨拶・列席のお礼を伝える
②ゲストからご祝儀を受け取る
③芳名帳への記入をお願いする
④主賓や遠方ゲストにお車代を渡す
⑤席次表など配布物を渡し、控室などに案内する
⑥受付を閉め、自分たちの記帳を済ませる
⑦ご祝儀と芳名帳を指定された人へ渡す
①出迎えの挨拶・列席のお礼を伝える
ゲストが受付に立ったら一礼して、挨拶とお礼を伝えます。受付係は両家の代理ですので、ゲストからの「おめでとうございます」というお祝いの言葉には、「ありがとうございます」と返しましょう。
ただしゲストが新郎新婦の親族の場合は、「本日はおめでとうございます」と、お祝いのひと言を添えるようにします。
②ゲストからご祝儀を受け取る
ゲストがご祝儀袋を差し出したら、一言かけて両手で受け取ります。ただし、事前に新郎新婦へ直接渡していることもあるため、ゲストがご祝儀袋を出さなかったとしても、催促する必要はありません。
受け取ったご祝儀袋はゲストの名前が記載されているかを確認し、受付の机の上にあるトレーに重ねて置きましょう。すぐに袋や箱にしまわないのには、おめでたい雰囲気を出すという意味があります。

=受け取るときの言葉=
例:「ありがとうございます。お預かりいたします」
③芳名帳への記入をお願いする
ご祝儀の受け取りが終わったら、手のひらを上に向けた状態で芳名帳を指し示し、記入をお願いします。記入する内容は、芳名帳の形式に合わせて案内しましょう。
なかには芳名帳を用意せず、招待状に同封したゲストカードを回収するスタイルの式も。ゲストがゲストカードを忘れてしまったときは、予備のカードを渡してその場で記入してもらいます。

=記入、または受け取り時の言葉=
例1:(芳名帳の場合)「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所をお願いいたします」
例2:(ゲストカードの場合)「恐れ入りますが、ゲストカードをお預かりいたします」
④主賓や遠方ゲストにお車代を渡す
芳名帳の記名やゲストカードの受け取りが済み、ゲストの名前が分かったら、お車代を渡す予定の方に言葉をかけて、お車代の入った封筒をさりげなく渡しましょう。
もし、ゲストがお車代を辞退し、受け取らずに立ち去ってしまった場合は、受付が一段落したタイミングで新郎新婦やおふたりの親にその旨を伝えます。そのうえであらためて新郎新婦の親などから渡してもらいましょう。

=お車代を渡す際の言葉=
例:「新郎新婦からこちらをお預かりしております」
⑤席次表など配布物を渡し、控室などに案内する
ゲストに席次表を渡すときは、両手で持ったうえで相手から読める方向で差し出し、言葉を添えます。席次表のほかに配布物がある際は、そちらも忘れずに渡しましょう。披露宴でドレス色当てクイズなどの投票などを行う場合は、あわせてその案内もします。

=配布物を渡す際の言葉=
例1:(席次表を渡す場合)「こちら本日の席次表でございます」
例2:(演出で使用するものがある場合)「新婦のドレスの色当てクイズの投票箱がございますので、こちらの〇〇をお使いください」
また、受付を済ませたゲストが受付の周りに居続けると、受付前が混雑してしまいます。受付後にどこへ行けばよいのかを伝えましょう。
このタイミングでゲストから「お手洗いはどこですか?」「喫煙室はありますか?」といった質問を受けることがあるため、案内役を任されたときは、館内施設をある程度案内できるようにしておくとスムーズです。

=案内の言葉=
例1:(開場前の場合)「扉を出ると控室がございますので、そちらでしばらくお待ちください」
例2:(開場後の場合)「会場の中へどうぞ」
⑥受付を閉め、自分たちの記帳を済ませる
「そろそろ開式(開宴)です」と式場担当者から声を掛けられたら、受付をクローズします。芳名帳やゲストカードをもとに、遅刻した人(受付を済ませていない人)がいるかどうかを確認しましょう。遅刻者がいる場合の対応は、事前に打ち合わせしておいた通りに行います。
受付終了後、自分の氏名や住所を記帳(あるいはゲストカードを提出)し、自分が持ってきたご祝儀をほかのゲストの分とともにまとめておきます。
受付係の受付は、ゲストが来る前に済ませることもありますが、いずれの場合もうっかり忘れないよう注意しましょう。
⑦ご祝儀と芳名帳を指定された人へ渡す
ゲストから受け取ったご祝儀は新郎側と新婦側に分けてまとめ、親や兄弟姉妹など「この人に渡してください」と指定されている人に直接手渡します。会場の金庫に保管するのであれば、式場担当者と一緒に金庫に入れ、鍵を指定された人に手渡しましょう。
ご祝儀は大金ですので、指定された人以外には絶対に渡さないよう、慎重に行動することが大切です。

=ご祝儀を渡す際の言葉=
例:「○○さんの友人の□□と申します。受付がすべて終了しましたので、ご祝儀と芳名帳をお持ちしました」
結婚式の受付前日までに確認しておくこと2つ
受付の役割をスムーズにこなすためにも、事前に確認できることは早めに済ませておくのも大事なポイント。結婚式に向けて新郎新婦はバタバタしているため余裕を持って連絡、確認しておきましょう。
1.受付係の集合時間と場所
お出迎えを担当する受付係は、ほかのゲストよりも早めに式場に入る必要があります。一般的には新郎新婦から「受付係は◯時◯分に来てほしい」という連絡があるので、それに従いましょう。
また、特に人の出入りが多く、いくつもバンケットがあるようなホテルなどでは館内で迷ってしまうことも。「◯階の◯◯の間の入り口」など、具体的に場所を聞いておくと、当日慌てずに済みます。
2.会場までのアクセス・交通手段
受付の集合時間に遅刻しないよう、会場までのアクセス方法はしっかりと確認を。公共交通機関を使う場合は、乗換駅や乗り換えに必要な時間などもチェック。天気などによって遅れることもあるので、代わりの交通手段を確認しておくと安心です。
車で行く場合は最新の道路情報を調べておくのはもちろん、駐車場の場所、停められる車のサイズなども気にしておきましょう。
受付係の服装やマナー&気をつけること
式場を訪れたゲストは、最初に受付係と顔を合わせることになります。新郎新婦どちらのゲストに対しても、爽やかな第一印象を持ってもらえるような服装がおすすめ。
また、筆記具を差し出したりご祝儀袋を受け取ったりする受付係は、指先を見られることが多いため、指先を清潔にすることも大切です。
女性の服装マナー
他のゲストと同様、花嫁の色である白のコーディネートは避けた服装にします。さまざまな年代のゲストの対応をするため、肌の露出が少なめの上品なドレスなどが良い印象を与えるでしょう。もちろん和装でも問題ありません。
ネイルは、清潔感のある上品なデザインがおすすめです。長い付け爪は、筆記具やご祝儀袋の受け渡しをする際、ゲストに当たってしまうと危ないため避けましょう。
お辞儀をすることも多いため、胸元が広く開いているデザインは避けたほうが無難です。また。ドレスの上に羽織るものも、ずれ落ちやすいストールやショールより、袖を通して着るボレロやジャケットのほうが快適です。また、ネックレスが長いと邪魔になる場合もあるため、受付をする際は首回りに沿うタイプが適しています。
男性の服装マナー
受付係の服装は、基本的に他のゲストと同じでOK。男性は準礼装であるディレクターズスーツかブラックスーツを着用し、ネクタイは慶事用の白やシルバーが一般的です。華やかさを加えたいときは、カフスボタンやポケットチーフなどの小物を取り入れましょう。
また、髪型や髭を整える、爪は切りそろえておくなど、服装以外にも気を遣い、清潔感のある装いを心掛けましょう。
新郎新婦に代わって笑顔でゲストをお迎えしよう
結婚式の受付係を頼まれたら、新郎新婦に代わりゲストを迎えるホストの立場になることを意識し、上品な対応を心掛けましょう。
結婚式当日は、式場担当者と打ち合わせをしたうえで、自分以外の受付係とも連携しながら受付をこなしていくことになります。
初めて受付係を担当する際は、誰もが緊張するものですが、一番大切なのはおもてなしの心。新郎新婦のハレの日に華を添える気持ちを忘れずに、笑顔でゲストをお迎えしましょう。
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※記事内容を最新情報に更新しました(2025.10.29)
- この記事を書いた人
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ライター Ayako
専門誌編集を経て、制作会社で結婚式用オリジナルペーパーアイテムの制作サポート、お客様インタビューなどを担当。現在はフリーでエンタメやビジネスの記事を中心に執筆中。趣味はご朱印集め。
=挨拶の言葉=
例1:「本日はお越しいただき、ありがとうございます」
例2:(雨や雪の日などの場合は)「お足元が悪い中お越しいただきまして、ありがとうございます」