人前式とは挙式スタイルのひとつ!基本の流れや「誓いの言葉」など演出アイデアまとめ

人前式とは挙式スタイルのひとつ!基本の流れや「誓いの言葉」など演出アイデアまとめ

目次

「人前式」はゲストの前で結婚の誓いを宣言!

日本で行われる主な挙式のスタイルは、教会式・神前式・人前式・仏前式の4つあります。選び方は、信仰する宗教で選ぶ、挙式会場の雰囲気や演出で選ぶ、衣裳で選ぶ…などさまざまありますが、日本で最もポピュラーなのは教会式です。

教会式、神前式、仏前式の3つは“神の前”で結婚の誓いを立て、人前式は、ご家族やご友人などの前で結婚の誓いを宣言!

神に誓う教会式や神前式などとは違い、人前式では列席者が立会人となり、おふたりの結婚を承認してもらい、ゲストと一緒に作り上げていくアットホームな挙式です。

自由につくれる「人前式」。衣裳は和装と洋装どちらもOK

人前式は宗教に関係なく、また、進行や誓いの言葉などにもルールはないため、ご新郎ご新婦が思うように、自由に作ることができます。そのため、オリジナルの挙式を挙げたいおふたりにもぴったり!

ご新郎ご新婦の衣裳も、洋装と和装どちらでもOK。「和装で、開放感あるガーデンを使って人前式をしたい!」といった感じで、より自分たちらしさが引き立つスタイルを選んでみてはいかがですか?

人前式と教会式(キリスト教式)との大きな違い

先に挙げたように、「教会式」は神の前で結婚の誓いを立て、「人前式」では列席者が結婚の立会人となります。これが一番の違いです。

人前式でもタキシードとドレスを選ばれるカップルは多いのですが、ゲストとの距離も近い演出やおもてなしを取り入れることもあり、重厚感やボリューム感を抑えたドレスが人気。チュールなど軽やかな素材感で動きやすいドレスが好まれているようです。

「挙式スタイル」の種類とそれぞれの特徴は?

人前式を行うことができる場所は?

ご新郎ご新婦の理想に沿って、自由に作り上げることができる人前式は、挙式の場所も選ばずできることがメリット!人前式に使ってもOKとされている場所であれば、どこでも挙式ができます。

人気の場所は、チャペル。パーティも行う場合、披露宴会場やガーデン、アトリウムなどを選べば、挙式からパーティまで移動せずに行えるのでおすすめです。

会場使用料など、人前式の挙式費用は?

人前式にかかる主な費用は、チャペルなどの「会場代」、式全体の進行を担当する「司会者」、コーラス隊などの「音響代」、結婚証明書や各種セレモニーなどにかかる「演出代」です。

会場代は場所によりますが、結婚式場のチャペルを使用する場合、教会式の費用とほとんど同じ。大体20~30万円を目安に考えているカップルが多いようです。

人前式で差が出るのは、司会代と演出代。司会は、ご友人にお願いする場合とプロに依頼する場合では金額が異なる場合があります。またどの演出を取り入れるかによって演出代にも差が出てきます。

人前式の挙式料

□「ゼクシィトレンド調査2022年(首都圏)」より

「ゼクシィトレンド調査2022年(首都圏)」によると、これらすべての費用をまとめた人前式の挙式料は、平均45.7万円。ボリュームゾーンは「20~30万円未満」(36.2%)となっています。人前式を考えているおふたりはぜひ参考にしてみてください。

人前式の流れは?基本をベースにオリジナリティを

人前式の主な流れは、教会式とほぼ同じ。人前式では、おふたりでの「誓いの言葉」やゲストを交えた演出などを加えるカップルも多いようです。挙式の目安時間は20~30分程度ですが、オリジナルの演出を入れることで多少時間は変動します。

人前式の主な流れ
①列席者入場・着席
②ご新郎ご新婦入場
③開式宣言
④誓いの言葉
⑤指輪の交換
⑥結婚証明書に署名
⑦結婚成立を宣言
⑧閉式の言葉・退場

①列席者入場・着席……ウェディングツリーの「結婚証明書」など、ゲストからも承認をもらう場合、受付でサインなどをしてもらって入場していただきましょう。

②ご新郎ご新婦入場……教会式のように親御様とバージンロードを歩いたり、ベールダウンやジャケットセレモニーなどのセレモニーをしたり、あるいは、おふたりで考えた方法の入場でも!ゲスト参加型の「ダーズンローズ」を取り入れる場合は、このタイミングで。

③開式宣言……司会者による開式宣言!

④誓いの言葉……おふたりで準備した「誓いの言葉」をゲスト全員の前で読み上げます。

⑤指輪の交換……結婚指輪を交換。ゲストがご新郎ご新婦の元まで指輪を届ける「リングリレー」の演出を取り入れても。

⑥結婚証明書に署名……「結婚証明書」(もしくは婚姻届)に、ご新郎ご新婦がサインします。

⑦結婚成立を宣言……受付でゲストに協力してもらったおふたりは、このタイミングでゲストにもしっかりお披露目!結婚証明書をゲストに見せて、おふたりの結婚を宣言します。

⑧閉式の言葉・退場……司会者による閉式宣言。ゲストに挨拶をして退場します。

結婚証明書など人前式のおすすめ演出アイデア6選

人前式は、プログラムやセレモニーなどの演出を自由にアレンジできるのが魅力です。そこで、ゲストと一緒に楽しむことができ、おふたりらしさが輝く、おすすめの演出をご紹介します。

12本のバラを使った「ダーズンローズ・セレモニー」

ゲストの前でプロポーズを行う「ダーズンローズ・セレモニー」は、ダーズンローズ=12本(1ダース)のバラで作られた花束を使う演出!

ご新郎が入場しながら、ゲストから12本のバラを受け取り、あとから入場したご新婦にバラの花束を渡し、ゲストの前であらためてプロポーズや誓いの言葉を贈るというのが基本の流れ。ご新婦は、バラを一輪抜いてご新郎の胸に挿すことから「ブーケ・セレモニー」と呼ばれることもあります。

また、指定したゲストに一本ずつバラを持って前に出てきてもらい、おふたりへの気持ちを伝えてもらうというアレンジアイデアもおすすめです。

ゲストに指輪を運んでもらう「リングリレー」

リングリレー

「リングリレー」は、結婚指輪の交換の儀式にゲストも参加できる楽しい演出です。ご新郎側とご新婦側のゲストに一本ずつ長いリボンを持ってもらい、リボンに通した指輪をご新郎ご新婦のもとまで届けてもらうというもの。

人数が多くなると時間がかかってしまうため、リングリレーをしてもらうゲストを前もって選んでお願いしておく、あるいは、チャペルで行うのであればバージンロード側に座っているゲスト10~15人前後に参加してもらうのがよさそうです。

ゲストの前で想いを伝える「誓いの言葉」

人前式を選ばれるカップルのほとんどが取り入れている「誓いの言葉」。列席してくれたゲストに向かって、“夫婦になるという誓い”の言葉を述べるシーンはとても感動的です。

王道の言葉もいいですが、ぜひおふたりで考えた、おふたりらしい言葉で感謝の想いやこれからの決意を伝えてみてはいかがでしょうか。おふたりで交互に誓いの言葉を述べる、ご新郎ご新婦それぞれに「〇〇を誓いますか?」という問いかけをしながら誓い合うなど、自由にアレンジを!きっとゲストの想い出にも深く残るはずです。

ゲスト全員の“承認”付き「結婚証明書」

「結婚証明書」も、人前式で人気の演出のひとつ。教会式では、挙式中に聖壇で結婚証明書にご新郎ご新婦が署名をしますが、人前式では、ゲスト全員の“承認”が入った結婚証明書を使って、ご新郎ご新婦がサインをするのもおすすめのアイデア!

たとえば、ウェルカムツリーがデザインされた結婚証明書を用意し、ウェルカムスペースでゲスト全員からスタンプを押してもらう。人前式でおふたりがサインを入れて完成させ、ゲストにお披露目するというのはいかがでしょうか。ウェディングケーキにチョコペンなどで署名をして、ゲストにおすそ分けできる結婚証明書アイデアもおすすめ!

砂あわせの儀「サンドセレモニー」

砂は一度混ぜると元通りにわけることができないことから、おふたりがひとつの家族としてずっと生きていくという意味が込められている「サンドセレモニー」。

たとえば、「結婚生活で必要だと思うことは?」といった質問に答えるカタチで、「愛情」はブルー、「信頼」は白、「感謝」はグリーンといった数種類の砂を用意し、ゲストに一種類の砂を選んで容器に注いでもらう…というもの。完成したら家に持ち帰って飾れる記念品になるということもあり、ゲストに参加してもらうことができる人気の演出です。

新郎新婦が水を注いで完成「植樹の儀」

“夫婦の木”や“幸せを呼ぶ木”とも呼ばれる、オリーブの木。子孫繁栄や幸せな家族を育てるという意味が込められた「植樹の儀」は、オリーブの木が入った容器にウェルカムスペースでゲストに少しずつ土を入れてもらい、パーティでご新郎ご新婦が水を注いで完成させます。

「オリーブの木」と「土」は、まるで、“ご家族となるおふたり”と“おふたりを支えるゲスト”のよう。新居でオリーブの木にお水をあげながら、結婚式の楽しい想い出も振り返ることができそうです。

人前式「誓いの言葉」例文集

今回ご紹介した演出アイデアのなかで、おふたりらしさを最も出しやすい演出が「誓いの言葉」!王道の言葉はもちろん、せっかくなのでゲストが楽しんでくれるようなユニークな要素を盛り込んでみるのもおすすめです。いくつか例文をご紹介していきます。

誓いの言葉一例:新郎新婦で一緒に宣言!

本日 私たちは みなさまの前で夫婦の誓いを宣言いたします
これから先 お互いを想いやり うれしいときもつらいときも ともに手を取り合い 支え合いながら 笑顔あふれる温かい家庭を築いていくことを みなさまに誓います
未熟なふたりですが これからも末永く見守っていただければ幸いです
〇年〇月〇日 新郎 ■■□□ 新婦 △△

まずは、おふたり一緒に読み上げる王道から。構成は、「挨拶」「おふたりの宣言」「結び」「日付と名前」が基本となります。挨拶~結びまではおふたりで、日付はご新郎、名前はそれぞれから伝えることが多いようです。

誓いの言葉一例:新郎新婦の問いかけ×宣言!

【おふたりで】
本日 私たちは ご列席いただいたみなさまを証人とし ここに夫婦としての誓いをいたします
【ご新郎】
私 □□は △△さんを生涯の妻とし どんなときでも感謝の気持ちを忘れずに 愛し続けることを誓います 一生僕の隣にいて ともに歩いてくれると誓いますか?
【ご新婦】
はい 誓います
私 △△は □□さんを生涯の夫とし どんなときも笑顔を絶やさず 愛し続けることを誓います 一生私の隣にいて 私を支えてくれると誓いますか?
【ご新郎】
はい 誓います
私たちはみなさまに見守られながら これから先 どんなときもふたりで話し合い 協力し 助け合っていきます
【おふたりで】
未熟な私たちではありますが これからも温かく見守っていただければ幸いです
〇年〇月〇日 新郎 ■■□□ 新婦 △△

続いて、おふたりそれぞれの宣言+問いかけを加えた宣言をご紹介しました。これ以外にも、おふたりで決めた結婚生活のルールを“あいうえお作文”のように、お互いの名前の頭文字で作って宣言するというアイデアも!

人前式は、おふたりが考えた自由なアイデアを盛り込みながら、ゲストと近い距離で楽しめる挙式スタイルです。家族結婚式や少人数結婚式でも使えるアイデアなので、これらを参考に、おふたりらしい素敵なハレの日をお過ごしください。

\挙式や演出について相談しよう!/

この記事を書いた人
ライター 佐藤

ライター 佐藤

女性誌WEBサイトのエディター&ライターを経て、フリーに。現在は、美容やライフスタイルを中心に女性向けの記事やエンタメ系グラビア誌のインタビューも担当。

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