【文例付き】親への結婚挨拶、服装や手土産は?当日の流れや訪問マナーを確認しよう
おふたりの結婚の意思が固まったら、両家の親に報告し、結婚の承諾を得るための挨拶に行きます。そこで、親への結婚の挨拶の方法やマナーについて解説します。挨拶するときの切り出し方や挨拶の言葉の文例もあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 目次
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- 結婚挨拶の当日まではどんなスケジュールで進めるの?
- 結婚挨拶までの流れと準備
- 親の都合をそれぞれ確認し日程を調整する
- 場所、時間を決める
- お互いの親について情報交換をする
- 当日の服装を準備する
- 訪問時の手土産を準備する(おすすめ・避けるもの)
- 今後のこと(結婚式や住む場所など)をふたりで話しておく
- 結婚の挨拶、当日の流れと挨拶のマナー
- 時間は早すぎず遅すぎず
- 玄関先で挨拶
- 家のなかの過ごし方・座る位置
- 手土産を渡すタイミングと一言
- 席に着いたら自己紹介と歓談から
- 本題から結婚の報告へ、タイミングは?
- 帰宅時間と部屋を退出する際のマナー
- 帰宅後のお礼状は手紙かハガキで
- 結婚の挨拶をする前にマナーをしっかり確認しよう
結婚挨拶の当日まではどんなスケジュールで進めるの?
まずは結婚挨拶の当日まで、どのようなスケジュールで進めるのか全体像を確認してみましょう。
\結婚の挨拶 当日までの流れ/ |
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①親の都合をそれぞれ確かめて日程調整をする |
②場所や時間を決める |
③お互いの親について情報交換をして、当日の挨拶の言葉や話題を考える |
④服装マナーを確認して当日の服装を決める |
⑤手土産を準備する |
⑥結婚式や住む場所など、今後のことをおふたりで話し合っておく |
結婚挨拶までの流れと準備
結婚挨拶の当日までの流れに沿って、ひとつずつ注意点やポイントを解説します。
親の都合をそれぞれ確認し日程を調整する
はじめに親の都合をそれぞれ確認して、お会いする日を決めましょう。結婚の許しをもらうための挨拶になるため、おふたりの都合よりも親の予定を優先するようにします。
ご希望の日時を聞く際は、「平日、土日のどちらが良いか」「昼間か夕方のどちらの都合がいいか」など、回答しやすいよう二択で聞くのもコツ。また、複数の候補日を聞いておくと、両家の調整がスムーズになるでしょう。
なお、あまりにも直近すぎる日取りは避けて、2週間ほど先で設定すると慌てずに準備ができます。
【訪問の順番】男性と女性どっちが先?
かつては、「結婚を機に女性が男性の家に入る」という考えがあり、結婚の挨拶に行く順番は、女性側の親の気持ちを考え、女性側の許しを得てから男性側の親へ挨拶することがマナーとされていました。
現在はこのような考えも薄まり、それぞれの事情や予定にあわせて臨機応変に順番を決めるおふたりが増えています。そのため、両家の親の都合やおふたりの都合にあわせて日程を決めても問題ありません。
ただし、親によっては順番を気にする場合もあります。両家の親にそれぞれが報告するタイミングで具体的な日程を聞く際に、順番に対する考え方を聞いておくのも良いでしょう。
順番に関して気にしているようであれば、相手に断りを入れたうえで、スケジュール調整するのがおすすめです。
親が順番を気にしていることには触れず、「スケジュール上の都合で先になってしまいますが」など、相手の親にも一言断りを入れておくとスムーズに進むはずです。
場所、時間を決める
挨拶は自宅にうかがうのが一般的ですが、レストランやカフェなど、お互いに気をつかわない場所が良い場合も。基本的には親の指定した場所や時間にあわせましょう。
日にちだけが決まっていて、時間はいつでも良いと言われた場合は、食事や後片付けなどの時間を避け、昼食が終わって一段落した14時くらいがおすすめです。
お互いの親について情報交換をする
せっかく時間を割いていただくなら、限られた時間で打ち解けられるよう、共有の話題になりそうなテーマなどを事前に調べておくのがおすすめです。お互いの親について、次の項目を可能な限り情報交換しておきましょう。
事前に確認しておきたい内容
●ご家族の構成
●仕事、経歴
●趣味、普段の過ごし方
●性格、お人柄(厳格で物静か、おしゃべりが好き、丁寧な言葉遣いを好むなど)
また、結婚挨拶のときは、「自分の子どもがどんな相手と結婚するのかな」と、親は色々と気になるものです。相手の親に尋ねられた際に 次の項目をスムーズに話せるよう、準備をしておくと安心です。
親に話すために準備しておきたい内容
●出身地、家族構成
●仕事や経歴
●パートナーとの馴れ初めや好きなところ
●趣味、普段の過ごし方
●結婚後、どこでどのように生活を送りたいか など
当日の服装を準備する
日取りや場所、時間帯が決まったら服装の準備をしましょう。男性、女性それぞれのチェックポイントを確認して、訪問日までに余裕を持って準備を進めてください。
男性の服装で気をつけること
男性の服装は、ビジネスで使用するようなダークカラーのスーツが一般的です。「堅苦しい挨拶でなくても良い」と先方に指定された場合は、ジャケットに襟付きのシャツ、パンツというカジュアルなオフィスファッションを参考にすると良いでしょう。
女性の服装やメイクで気をつけること
女性の場合は、明るくてやさしい色合いの服装がおすすめです。ブラウスとスカートの組み合わせや無地のワンピースなどの装いが一般的です。
本人よりも服装の印象が強くなってしまうため、目立つ柄物、原色系の服装、黒一色の服装は避けた方が無難でしょう。
濃いメイク、派手な印象を与えるネイル、長い爪、きつい香水なども良い印象を与えないので、控えるのがおすすめです。糸のほつれやストッキングの伝線など、細かな部分にも気をつけておきましょう。
訪問時の手土産を準備する(おすすめ・避けるもの)
結婚の挨拶に行くときは、手土産を持参するのがマナーです。万が一、好みにあわない場合に保管や処分に困らないためにも、食べ物などの消え物にするのが良いでしょう。
事前にパートナーに親御様の好み・苦手なもの・健康上口にできないものなどを聞いておき、好みの食べ物やよく利用するメーカーを確認しておくのもおすすめです。
また、お祝いの席なので、壊れる・割れる・切れるなど、縁起が悪いことを連想する食べ物は避けます。例えば、せんべいなどは「割れる」を連想させるので、避けた方が無難です。
予定のものが売り切れていたなどのトラブルを避けるため、手土産は挨拶当日ではなく、前もって準備しましょう。間にあわせで購入したと捉えられないように、相手の近所で買わないのもマナーのひとつ。
自分の地元の名産品や老舗ブランドのお菓子などは、話も広げやすいのでおすすめです。
賞味期限が短いものは、相手も急いで食べなければなりません。生菓子や生ものは避け、賞味期限に余裕のある品をセレクトします。
切り分ける必要がないものは、相手の負担にならないので、小分けにされているお菓子や個包装されたお菓子などがおすすめです。相手の家族の人数分が入っているかどうかも忘れずチェックしましょう。
高級な品物は相手に気をつかわせることもあるので、予算は3,000円前後がおすすめです。
訪問時の手土産(おすすめ)
●苦手なもの・健康上口にできないものを除いた食べ物などの消え物
●相手の好みの食べ物やよく利用するメーカーから選ぶ
●食べ物は賞味期限に余裕があるものから選ぶ
●切り分ける必要がないもの、小分けにされているor個包装されたお菓子など
訪問時の手土産(避けるもの)
●壊れる・割れる・切れるなど、縁起が悪いことを連想する食べ物
●訪問する相手の近所の店で買ったもの
●生菓子や生ものなど賞味期限が短いもの
●高級な品物
今後のこと(結婚式や住む場所など)をふたりで話しておく
挨拶以外や自己紹介、お互いの家族について話す以外で、最も大事なのが“結婚後”について。
主に、「入籍の時期」、「結婚式をやるのかどうか。やるとしたらいつぐらいか」、「結婚後に住む場所」、「結婚したら仕事をどうするか」…などがあります。
結婚の挨拶をして、親の承諾を得た後は、このような話題になっていくことが多いため、おふたりで事前にしっかりと話し合っておくようにしましょう。
結婚の挨拶、当日の流れと挨拶のマナー
いよいよ結婚挨拶の当日。当日の流れに沿って、マナーや文例を確認していきましょう。
時間は早すぎず遅すぎず
到着する時間が早すぎると、迎える側もまだ準備を終えていないかもしれません。かといって、遅れると失礼にあたります。交通の乱れなども予測し、5分前には玄関に到着するようにしましょう。
服装や髪の乱れがないかなど、身だしなみの最終チェックをおふたりで行い、約束の時間ぴったり、もしくは2~3分経ったころチャイムを鳴らします。なお、ご自宅へ訪問する際は、相手側も迎え入れる準備があるため、約束の時間より早い到着は避けるのがマナーとされています。
万が一5分以上遅れてしまう場合は、必ず連絡を入れ、遅れてしまうことを詫びることが大切です。
玄関先で挨拶
玄関前に到着したら、身だしなみを確認してスマートフォンをマナーモードに切り替えましょう。冬場はコートやジャケットなどは玄関の外で脱いでおきます。
玄関のドアを開けたら、上がる前にまずは一言挨拶をします。「初めまして、〇〇と申します。本日はありがとうございます」など、簡単な自己紹介で良いでしょう。なお、玄関の扉は後ろ手で閉めず、きちんと扉側に体を向けてから閉めるのもマナーです。
挨拶文例:相手の親と初めて会う場合
「初めまして。〇〇と申します。本日はお忙しいなかお時間をいただきありがとうございます。お邪魔します」
挨拶文例:相手の親と面識がある場合
「ご無沙汰しております。本日はお招きいただきありがとうございます。失礼します」
玄関では後ろ向きに靴を揃えないのがマナー
「中へどうぞ」と声をかけられたら、「ありがとうございます。失礼します」と言い、前向きのまま靴を脱いであがります。次に、背中を相手の親に向けるのは失礼にあたるため、しゃがんで靴のつま先を玄関のドアの方に向けて揃えます。
家のなかの過ごし方・座る位置
部屋に通され、着席を勧められたら席に着きましょう。上座を勧められることがありますが、下座に座るのがマナーです。「本日はご挨拶にうかがいましたので」と丁重に上座を断り、下座に座ります。
ちなみに、和室の場合、床の間に最も近い席が上座です。和室の場合、座布団は勧められてから座りましょう。
洋室の場合、和室のように床の間がありませんが、上座の位置には絵画や飾り棚などがあり、長椅子を置いているケースが多いようです。
和室も洋室も入口に最も近い席が下座ですが、迷ったときは日本の伝統礼法である「左上右下」にならって、左を上位と考えると良いでしょう。事前にパートナーに部屋の間取りを聞いておくと、スムーズに着席できます。
手土産を渡すタイミングと一言
手土産は部屋に通されて、着席したら渡します。まず、相手の正面に当たらない位置で、持参した袋から手土産を出し、渡す際は、相手の正面から渡しましょう。
「〇〇さんから〇〇がお好きだとうかがいました」「私の地元の名産である〇〇です」など、一言添えると話が広がります。
「つまらないものですが」という言葉は、違和感を持つ方もいるので、無理に謙遜する必要はありません。相手のことを考えて選んできたという気持ちを伝えることが大切です。
席に着いたら自己紹介と歓談から
簡単な挨拶や手土産を渡したら、いよいよ本題に入ります。自己紹介や結婚の申し込みなどがスムーズに進むように、全体的な流れや注意点、マナーについて解説します。
緊張して内容を忘れてしまいそうな場合は、事前にパートナーと流れやセリフを確認しあい、練習するのも良いでしょう。
全員が着席した時点で、改めて挨拶や自己紹介を行います。いきなり本題に入らず、まずは和やかに歓談することを心掛けましょう。
お茶やお菓子は、相手に勧められてからいただくのがマナーです。「ありがとうございます。いただきます」など、お礼を言ってからいただきます。
NGな話題も確認しよう
歓談の際は、仕事や趣味の話など、自己紹介も兼ねた話題がおすすめです。季節や天候の話、家族や自分のエピソードなども当たり障りがありません。緊張のあまり、事前準備した質問をたくさん投げかけて質問攻めにならないよう、その場の流れに沿って自然な会話を心掛けましょう。
また、結婚挨拶の場では宗教・政治などの話題は避けた方が無難です。明らかに見え透いたお世辞や、ご自身の自慢話と受けとられるような内容は避けるのも大切です。
会話文例:「お母様はよく〇〇さんと外食されると聞きましたが、普段はどのようなお店に行かれるのですか?」「私は地元が〇〇エリアなんです。お父様、お母様は〇〇エリアに行ったことはありますか?」
相手の親の呼び方は「〇〇さんのお父様、お母様」
相手の親を呼ぶときは「お父さん」「お母さん」ではなく、「〇〇さんのお父様」「〇〇さんのお母様」と呼ぶのが基本です。
また、パートナーのことを普段はあだ名や呼び捨てで呼んでいても、相手の親御様にとっては不快に感じることがあります。パートナーの名前はさん付けで「〇〇さん」と呼ぶのが良いでしょう。
本題から結婚の報告へ、タイミングは?
自己紹介が終わり簡単な雑談を済ませたら、雑談が途切れた頃を見計らっていよいよ本題に入ります。
あくまでも「結婚を申し込む」というスタンスなので、結婚を許していただきたいという方向で話を進めるのがおすすめです。
「結婚が決まりました」「結婚します」など事後報告をイメージさせる言葉はNGです。また「〇〇さんをください」という言葉は、子どもが物扱いされているようで嫌という方もいるので、避けた方が良いでしょう。
結婚の申込みの切り出し方
歓談が途切れた頃を見計らって本題に入りますが、話に花が咲いてなかなか切り出せないこともあるでしょう。話を途中で無理に切り上げるのも失礼にあたります。
訪問先にあわせて、男性と女性のどちらが結婚の話を切り出すかを事前に話し合っておくと、スムーズに話題を切り変えられるでしょう。
本題に入ることができたら、「結婚を申し込む」というフレーズで話を切り出します。結婚の承諾を得た後は、感謝の言葉を述べましょう。
文例:結婚申込みの言葉
「ふたりの結婚を許していただけますでしょうか」
「〇〇さんとの結婚のお許しをいただきたく、本日はうかがいました」
文例:結婚承諾を得た後の言葉
「結婚を許していただきありがとうございます」
「今後ともどうぞよろしくお願いします」
結婚の許しがもらえた後の歓談
結婚の承諾を得たら、今後の流れについて報告や相談をします。両家の顔あわせの日程や結婚式の時期や場所などについて話しましょう。ここで具体的にすべてを決めなくても構いません。
あらかじめ、おふたりで話しあって大まかに決めていたとしても、あくまで報告・相談という姿勢がベター。「〇〇と考えていますがいかがでしょうか」と切り出すのがおすすめです。具体的には以下のような内容を提案します。
▶両家の顔合わせについて:日程・場所・結納をするかしないかなど
▶結婚式について:おふたりの希望・親御様の意向・時期・ゲストの範囲など
帰宅時間と部屋を退出する際のマナー
一般的に、訪問から1時間半~2時間を目安に退出するのがマナーとされています。長居はせず、話が一段落したころを見計らって「そろそろ失礼します」と帰る旨を申し出ましょう。
もし、引き留められたときは「まずはご挨拶にうかがいましたので」と言って一度は断りますが、相手の親が夕食を一緒に…と考えてくれている場合は、素直に応じてOK。
ただし、食事が済んだら、あまり遅くならない時間に帰るようにします。
部屋を退出する際のマナー
帰宅の際に退出するときは、自分の席を整えてから立ちましょう。和室の場合は座布団を外して、洋室の場合は椅子から立ち上がって「本日はありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」などのお礼を伝えます。
帰りはつい気を抜きやすいところですが、履いていたスリッパを揃える、コートは外に出てから着るなど最後までマナーに注意を払うのも大切です。
帰宅後のお礼状は手紙かハガキで
帰宅した当日、遅くない時間であれば、無事に到着したことを伝えるための電話を掛けたという先輩カップルも。メールやLINEなどを交換していて、すでにやり取りしている間柄であれば、電話でなくても構いません。
「本日はお忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました。今後とも相談させていただきたいので、よろしくお願いします」など、お礼をしっかりと伝えます。
また、相手の親に会った2〜3日以内に手紙やハガキでお礼状を出すと、より丁寧な印象を与えられます。
女性側の自宅を訪問した後は男性から、男性側の自宅を訪問した後は女性から…など、それぞれを訪問した際に盛り上がった話題に触れつつ、お礼と今後の決意を書いて送りましょう。
結婚の挨拶をする前にマナーをしっかり確認しよう
両家のご両親に挨拶をし、結婚の許しを得るというのは、とても緊張します。普段わきまえているマナーであっても、緊張のあまり忘れてしまうことも…。
そのため、事前におふたりでお互いの親の話や全体的な流れをよく話し合っておくことで、緊張も和らぎ、相手がカバーしてくれることもあります。お互いのご両親に挨拶する前におふたりでマナーをしっかり確認し、今後のためにも好印象に繋がる一日にしましょう。
\結婚が決まったらブライダルフェア♡/
※記事内容を最新情報に更新しました(2024.9.19)
- この記事を書いた人
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cyan
美容やライフスタイルを中心にマーケティングや法律など幅広いジャンルを執筆するフリーライター。海外ドラマとコーヒーと猫をこよなく愛す1児の母。