両家顔合わせ食事会の服装は?母親・父親・兄弟姉妹の服選びのポイントも

両家顔合わせ食事会の服装は?母親・父親・兄弟姉妹の服選びのポイントも

結婚前に両家が集まる顔合わせ食事会は、新郎新婦、そして、お互いの親や兄弟姉妹が一堂に会してお付き合いを深める大切な機会です。双方の家族にとって重要なイベントだからこそ、「当日は何を着ていけばいいの?」「家族の服装は?」など、悩む人も多いのではないでしょうか。

今回は、顔合わせ食事会の場にふさわしい服装選びのポイントと注意点、おすすめのスタイルなどについて、主役のおふたりと家族それぞれに分けて解説します。

目次

当日の進行は?両家顔合わせ食事会の流れ

顔合わせの流れ

服装をチェックする前に、両家が揃う顔合わせ食事会当日の大まかな流れをまとめてみました。

①待ち合わせ
②入室・着席
③はじまりの挨拶
④両家の紹介
⑤婚約記念品のお披露目・交換
⑥乾杯の挨拶
⑦食事・歓談
⑧結びの挨拶
⑨写真撮影

食事会は、はじまりの挨拶~写真撮影までで、食事にかける時間の目安は、1時間~1時間半程度。待ち合わせから解散までは、2時間くらいが一般的です。

詳しく解説!顔合わせ食事会の進行&ポイント

結納でも使える!

両家顔合わせの服装、選び方のポイント

顔合わせ食事会には「こうしなければいけない」という明確な決まりはなく、開催場所や進行方法などは、おふたりや家族の意向を取り入れつつ自由に決められます。

ただ、自由であるがゆえ、服装に関してもフォーマルからカジュアルまでさまざまなスタイルがあり、「何を基準にすればいいの?」「正解が分からない」と迷ってしまって決められないという人もいらっしゃるようです。

服装は第一印象にも直結するため、ほとんどの人は「できる限りよい印象を与えられるものを選びたい」と考えるでしょう。

家族にも出席してもらう以上、自分たちの服装を準備するだけでなく、顔合わせに出席する家族の服装についても確認が必要です。両家顔合わせで着る服装選びのポイントは、次の3つです。

1.両家の服装=ドレスコード(格)を揃える

顔合わせの服装

服装選びでまず大切なことは、おふたりのバランスを取るだけでなく、家族の服装の格、つまり“ドレスコード”を合わせることです。

どちらかの家族がフォーマルスタイルで、もう一方の家族がカジュアルスタイルのように両家の服装がちぐはぐだと、「服装選びを間違えたかな」と不安にさせたり、気まずい雰囲気になったりすることも。

両家顔合わせというと「フォーマルな服装をしなければ」というイメージがあるかもしれませんが、それよりも両家の格をできるだけ揃えることが大切です。

とはいえ、どこからがフォーマルでどこからがカジュアルなのかといった基準は家庭によって異なる場合もあるので、「男性はノーネクタイでOK」など、ある程度具体的なことを事前に話し合っておきましょう。

2.食事会をする会場の雰囲気に合わせる

両家のドレスコードを合わせることだけでなく、顔合わせを行う会場にマッチする服装を選ぶことも大切です。

たとえば、格式高い老舗料亭には、普段着のようなカジュアルな装いは合いませんし、カジュアルな雰囲気のレストランでは、フォーマルな服装が浮いてしまうこともあります。

また、レストランやホテルなどは会場側でドレスコードを設定していることもあるため、注意が必要です。公式Webサイトをチェックしたり問い合わせたりして、事前に確認しておきましょう。

おふたりに「両家顔合わせでは振袖を着たい」「彼からプレゼントされたワンピースで出たい」など、服装に関する希望がある場合は、服装を基準にしつつ会場を選ぶのもひとつの方法です。

3.主役は新郎新婦!家族の服装は控えめに

両家顔合わせは、結婚を控えたおふたりとそれぞれの家族が出席するものです。家族の服装は、おふたりよりも目立たないよう控えめにしてもらいましょう。

たとえば、新婦がワンピースなのに、母親や姉妹がフォーマルなドレスや振袖では、どちらが主役なのか分からなくなってしまいます。そればかりでなく、相手の家族にも「TPOに合っていないのでは?」と、マイナスの印象を与えかねません。

家族間のバランスを取るには、両家顔合わせで着る服が決まった時点で家族にも情報を共有し、「自分はこの服を着るから、家族にはこういう系統の服装で出席してほしい」と伝えるとスムーズです。

「おめでたい席なのに、地味な感じになってしまわないかな」と気になる場合は、ジュエリーや羽織り物などで、上品な華やかさをプラスしてもらいましょう。

【タイプ別】両家顔合わせ食事会の服装

両家顔合わせの服装は、「和装」「洋装」「フォーマル」「カジュアル」など、さまざまな選択肢があります。「会場は老舗ホテルに入っているレストランの個室を押さえたので、服装はフォーマルな洋装で」など、大まかな方針が決まったら、具体的な装いを決めましょう。それぞれのタイプ別に、どのような服装をすればよいのかを解説します。

・フォーマルタイプの和装

顔合わせの服装_和装

格式高い老舗料亭やホテルの和食レストランなどの会場で、結納に近い形の顔合わせをする場合は、冠婚葬祭でも着るような和装を取り入れたフォーマルな装いが向いています。

新婦が振袖を着るのであれば、新婦側家族の女性は色留袖、男性家族はダークスーツなどを着用しましょう。

和装にも洋装と同じく格式があり、もっとも格式が高いのが「第一礼装(正礼装)」、その次が「準礼装(略礼装)」となります。

第一礼装には結婚式で着る白無垢や打ち掛け、既婚女性が着る黒留袖、男性の黒羽二重五つ紋付などがあります。準礼装は女性であれば三つ紋の色留袖や訪問着、男性であればお召一つ紋付などです。

未婚女性が着用する振袖にも種類があり、袖が足元まで来るような本振袖(大振袖)は第一礼装、袖が短めの中振袖や小振袖は準礼装です。新婦が中振袖や小振袖を着る場合、母親は同じく準礼装となる色留袖を着るなど、格を揃えておきましょう。

また、新郎が和装の場合は紋付羽織袴を選び、それにあわせて父親も和装にするのであれば、落ち着いた色合いの色紋付やお召一つ紋付を着るのも素敵です。

新郎 紋付羽織袴
新郎の家族 落ち着いた色合いの色紋付やお召一つ紋付など
新婦 中振袖や小振袖
新婦の家族 女性は三つ紋の色留袖や訪問着、男性はお召一つ紋付など

・フォーマルタイプの洋装

顔合わせの服装_男性フォーマル

フォーマルな洋装は、ホテルのレストランや老舗料亭など、さまざまな場所にあわせやすいスタイル。結婚式などの冠婚葬祭の場で着用するファッションです。

和装と違って、洋装は着付けの手配も必要ありません。「男性はジャケット着用必須」のように、一定のドレスコードが求められる会場にも違和感なくなじみます。

新郎新婦がフォーマルな洋装で出席する場合は、親と兄弟姉妹も格を揃えましょう。男性はダークスーツやブラックスーツ、女性はセレモニースーツやアンサンブル、フォーマルなワンピースにジャケットといったスタイルが適しています。

カラーに関してはおめでたい席ということもふまえ、明るい色で構いません。ジュエリーや靴なども、服装に合った上品で華やかなものを選びましょう。

男性 フォーマルなダークスーツやブラックスーツなど
女性 セレモニースーツやアンサンブル、フォーマルなワンピース&ジャケットなど

・セミフォーマルタイプの服装

顔合わせの服装_セミフォーマル

「あまり堅苦しくしたくないけれど、それなりにきちんとしたい」という場合は、セミフォーマルのスタイルが向いています。具体的な服装は男性の場合はスーツ、女性の場合はワンピースやツーピースなどです。

和装やフォーマルスタイルの場合、着付けを手配したり必要なアイテムを購入・レンタルしたりと、念入りな準備が必要ですが、セミフォーマルであれば手持ちの洋服を活用することもできます。

さらに、和装やフォーマルよりも疲れにくいスタイルで、着たままの移動もしやすく、遠方から家族が集まって顔合わせをするときも負担を軽くできるでしょう。明るい色の装いをチョイスして、おめでたい雰囲気を演出しましょう。

男性 落ち着いたカラーのスーツなど
女性 明るい色のワンピースやツーピースなど

・カジュアルタイプの服装

顔合わせの服装_カジュアル

「肩肘を張らずにゆったり過ごせる集まりにしたい」「親同士がすでに顔なじみなので、和気あいあいと過ごしたい」といったケースでは、きれいめで、カジュアルな服装が適しています。

男性はノーネクタイにジャケットで下はチノパン、女性はカジュアル素材のワンピースやカットソーにスカートなど、普段着よりもきちんと感のある装いを心掛けましょう。

カジュアルといっても、ジーンズやミニスカート、サンダルなどは避けるようにし、顔合わせ会場の雰囲気や過ごし方にあった服装を選びましょう。

男性 ノーネクタイにジャケット&チノパンでもOK
女性 きちんと感のあるデザインであれば、カジュアル素材のワンピースやカットソー&スカートもOK

【親族別】両家顔合わせ食事会の服装

両家顔合わせの服装を決めるとき、親や兄弟姉妹から「自分はどんな服を着ていけばいいの?」「アドバイスがほしい」と言われることもあります。ここでは、母親・父親・兄弟姉妹それぞれでどういった服装が適しているのかを解説します。

●母親:50代・60代に合う服装は?

顔合わせの服装

両家とも、母親は新婦にあわせて服装を選ぶのが一般的です。服装選びで家族を困らせないよう、新婦の装いが決まったら、その内容を必ず両家にきちんと伝えるようにしましょう。

新郎新婦の母親は、主役より目立たないことを重視し、落ち着いた雰囲気のワンピースやスーツを選ぶ人が大半です。顔合わせの会場が料亭の場合は、畳に正座をする可能性もあります。正座したときに膝が見えてしまわないよう、ロング丈のワンピースやスカートを選びましょう。

セミフォーマルスタイルの場合は、パンツスーツにするという選択肢もあります。ジュエリーやバッグは派手すぎず、上品なデザインのものが適しています。

コーデ一例)アンサンブル・ワンピース

顔合わせの服装_洋装(母親)

上下のコーディネートに不安があれば、ワンピースとジャケットがセットになっているアンサンブルを選ぶと安心です。カジュアル寄りのスタイルで行う顔合わせであれば、ワンピースにカーディガンを羽織るスタイルでも構いません。

洋服が黒やグレーなどの暗い色のときは、フリルやレースがあしらわれたジャケットやカーディガンを羽織ったり、長めのネックレスを身に着けたりして華やかさをプラスするとよいでしょう。

コーデ一例)和装なら色留袖や訪問着を

顔合わせの服装_和装(母親)

新婦が振袖などの和装を身に着ける場合は、新婦母親もそれにあわせて和装にするというケースがあります。その場合も装いの格を揃えることが大切です。

たとえば、新婦側の母親は和装で、新郎側の母親が洋装であれば、新婦側の母親は三つ紋の色留袖や訪問着、新郎側の母親は丈の長いフォーマルなワンピースなどもおすすめです。

●父親:カジュアルスタイルの注意点は?

服装

父親の装いは、ダークスーツやブラックスーツを着るのが一般的。ダークスーツはネイビーやチャコールグレーといった濃い色のスーツ、ブラックスーツは名前の通り黒のスーツです。

ネクタイはシンプルで上品なデザインのものを選びましょう。フォーマルスタイルの場合は、慶事に身に着ける白やシルバーのネクタイでも構いません。

カジュアルスタイルの顔合わせでは、ノーネクタイまたはノージャケットといった装いが選択肢に入ってきます。ただし、シワなどにも気を遣って清潔感を忘れないことが大切です。

●兄弟・姉妹:年齢にあわせた服装を

顔合わせの服装

兄弟や姉妹の服装はまず、結婚するおふたりより派手にならないことを心掛けましょう。おふたりよりも鮮やかな印象を与える装いや目立つ装いは避け、やや控えめな色味を選ぶのがコツです。そのうえで、年齢と両家顔合わせという場にふさわしい衣服をチョイスしましょう。

兄弟の場合、無難なのは、落ち着いた色のスーツです。姉妹の場合はワンピースにカーディガンやセットアップなど、主役である新婦を引き立てることを意識するようにします。中学生や高校生であれば、学校の制服でも問題ありません。

注意しておきたいのは、フォーマルな場の経験が少ない兄弟姉妹にカジュアルスタイルと伝えると、普段着でいいと誤解されてしまう可能性があることです。「ノーネクタイで構わないけれど、襟付きのジャケットは着てほしい」のように、なるべく具体的に伝えましょう。

【季節別】両家顔合わせ食事会の服装

四季のある日本では服装選びで快適さが左右されるため、季節や気温に合わせた装いをすることも大切です。ここでは季節ごとに押さえておきたいポイントを解説します。

・春夏ならカジュアルスタイルがおすすめ

顔合わせの服装_春夏

日ごとに気温が上がる春やムシムシする夏は、暑さと汗が気になるものです。「汗だくの状態でお相手の家族と顔を合わせたくない」と考える人も多いでしょう。

春や夏に顔合わせをする場合は、通気性のいい夏用のスーツを選んだり、ノーネクタイで過ごせるカジュアルスタイルにしたりなど、暑さ対策を忘れないことが大切です。ただし、過度に露出の多い服装は控えましょう。

また、エアコンが効いた室内では「寒い」と感じることもあります。屋外と屋内の温度差で体調を崩さないためにも、カーディガンやストールといった羽織れるものを持っていくと安心です。

あわせて、当日は早めに会場に到着してクールダウンや化粧直しをする時間を確保するなど、スケジュールにも気を配りましょう。

・秋冬のコートは無地でシンプルなデザインを

顔合わせの服装_コート

風が冷たい秋や寒さが厳しい冬は、防寒具を使う必要があります。上に羽織るコートは、チェスターコートやノーカラーコートなど、無地でシンプルなデザインのものを合わせましょう。

コートやマフラー、手袋といった防寒具は、会場のエントランスで外すようにします。クロークがあるレストランでは、コートなどを席に持ち込まずに入り口で預けましょう。

また、女性がスカートをはく場合、フォーマルやセミフォーマルのスタイルでは肌色のストッキングを着用するのがマナーです。厚手のタイツはカジュアルスタイルであれば問題ありませんが、フォーマル・セミフォーマルスタイルでは避けましょう。

寒さ対策には、生地が厚めで保温力の高い服を選んだり、見えない部分に使い捨てカイロを貼ったりする方法が有効です。

顔合わせ食事会で失敗しないためにも事前準備を

服装は第一印象を大きく左右するものです。両家顔合わせにふさわしい服装には、洋装や和装、フォーマルやカジュアルなど幅広い選択肢があります。

お互いのドレスコードを揃えることと、会場の雰囲気に合うスタイルを選ぶことを意識して、親や兄弟姉妹には、おめでたい場に華を添える服装で参加してもらうのがポイント。結婚前の大切な日にふさわしい服装を選んで、両家の親睦を深めましょう。

両家顔合わせを行う場所の決め方全体の流れについては、こちらの記事でご紹介しています。あわせて確認し、両家にとって素敵な一日をお過ごしください。

【ご両家の顔合わせ食事会】流れ・服装・場所・費用・日取りを徹底ガイド

【顔合わせ徹底ガイド】当日の流れ・進行から挨拶の例文まで

\両家顔合わせが決まったら/

※記事内容を最新情報に更新しました(2025.1.25)

この記事を書いた人
ライター Ayako

ライター Ayako

専門誌編集を経て、制作会社で結婚式用オリジナルペーパーアイテムの制作サポート、お客様インタビューなどを担当。現在はフリーでエンタメやビジネスの記事を中心に執筆中。趣味はご朱印集め。

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