共働き夫婦のお金の管理方法|ふたりで決めておきたいルール

共働き夫婦のお金の管理方法|ふたりで決めておきたいルール

大切な人と結婚して家族になるとき、避けて通れないのが「お金」に関する決め事ことです。夫婦でどのように家計をやりくりしていくかは、家族の人数やおふたりの働き方によって異なります。

また、毎月の収支を管理すればいいだけでなく、「住宅ローンや自動車ローンの利用」「子どもの進学」など、長期かつ高額になる支出も視野に入れておかなければなりません。この記事では、共働きの夫婦が導入しやすいお金の管理方法について解説します。

目次

夫婦のお金の管理方法・ルール

夫婦でお金を管理する際にまず重要なのは、運用ルールを決めることです。このルールは一方的に決めるのではなく、おふたりがお互いに納得できるもの、無理なく続けていけるものでなくてはいけません。

さらに1度決めたらそれで終わりというわけでなく、実際に運用してみてやりづらい部分が出てきたら、話し合って見直すことも必要です。まずは、一般的な共働き夫婦が応用しやすい基本的なお金の管理方法やルールをご紹介します。

得意な方が管理する

お金の管理

おふたりのうち金銭管理が得意な方が代表して、夫婦のお金を管理する方法です。お金の管理は毎日の収支を記録したり残高を計算したりと、それなりに手間がかかります。「経理の知識がある」「細かい作業が好き」「家計簿アプリや表計算ソフトを使いこなせる」など、得意な人が担当する方法は、効率的かつ合理的だといえるでしょう。

また、お金に対する意識は個人によって差があり、「1円単位まできっちりと管理したい」という人もいれば「だいたいの金額を把握できれば問題ない」という人もいます。意識のズレがストレスになってしまうことも多いため、「金銭管理は得意な人がやり、もう一方は口を出さない」とした方がスムーズです。

ただ、どちらか一方が管理するとしても、毎月の貯金額と支出額は共有するようにしましょう。そのうえで、個人的に使いたいお金はそれぞれのおこづかいとして計上し、自由に使えるようにしておきます。

項目別に分担する

夫婦

家計の支出に対し、夫婦で担当する項目を決めて管理する方法です。例えばローンの支払いや家賃は夫が支払い、光熱費と食費は妻が出し、ゴミ袋や洗剤、トイレットペーパーなどのおふたりで使う消耗品は折半するのように、それぞれが担当する項目を決めます。「車は夫しか運転しないので、車のローンや維持費は夫が管理して支払う」のように、各々が深く関わっている項目を担当するとうまくいきやすいでしょう。

ただし相手に任せきりにするのではなく、定期的に各費目を合算した家計全体の状況を確認し合うことが大切です。収入と支出のバランスが取れているか、予定外の支出がどの程度あるのかといったことをチェックしておきましょう。

毎月定額を共同口座に入れる

お金の管理

夫婦共同の銀行口座を作り、決められた額を毎月入金して、そこから支払いや貯蓄をしていくという方法もあります。入金する額は、収入の割合などに応じてそれぞれ決めるとよいでしょう。共同口座に入れないお金は、個人的な支払いや貯蓄に回せるため、「家計と個人の支出をきっちり分けたい」「基本的に収入は別々に管理したい」という夫婦におすすめです。

夫婦の共同口座があると、口座をチェックするだけで家計が把握できます。ただし想定外の出費が発生することもあるため、口座の資金が不足したときや、緊急時に個人的なお金から立て替えたときにはどうするかを決めておきましょう。

財布を1つにまとめる

財布

おふたりの給料をひとつにまとめて、必要なお金はそこから引き出す方法です。収入と支出を細かく把握できるので、透明度の高いやりくりができます。毎月どのくらいの支出があっかたが分かるように、夫婦が共同で使える家計簿アプリなどを導入して管理しましょう。

共働き夫婦の場合、おふたりの給与すべてを1つの財布にまとめると「これくらいなら使っても大丈夫」とつい財布の紐が緩んでしまうこともあります。使いすぎを防ぐためには、貯金に回すお金は先に別の口座に入れる、給与から天引きされる財形貯蓄制度を利用するなどの工夫が必要です。

どちらかの収入を生活費、どちらかを貯金にする

貯金

「夫の収入は生活費に回し、妻の収入はすべて貯金する」といったように、完全に役割を分担する方法です。一般的には、収入額が少ない方を貯金に回します。どちらかの給料をまるまる貯金できるため貯まるスピードが速く、将来に向けた貯蓄を重視したいカップルにおすすめです。

この方法はシンプルで、ほかの方法に比べるとあれこれ考えなくてもいいのがメリットですが、1人分の収入では家計をやりくりできない場合は運用が難しいでしょう。また、妻が妊娠・出産で仕事から離れざるを得ないときや、どちらかがケガや病気で働けなくなったときなど、状況に応じて管理方法を見直す必要があります。

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お金に関して夫婦で話し合いたいこと

結婚して夫婦になれば、おふたりでひとつの家庭を築いていくことになります。毎日の暮らしに必要なお金に関するあれこれは、お互いに意識を共有し、方向性や貯金額の目標を一致させることが大切です。そのためには可能な限り結婚前に話し合いの機会を持ち、お金のことを包み隠さずオープンにしておきましょう。結婚に際し、お金に関して夫婦で話し合っておきたいことをご紹介します。

現在の貯蓄額・収入

現在の貯蓄額・収入

できる限り共有しておきたいのは、現在の収入額と貯蓄額です。会社員であれば給与の額、自営業であれば毎月の売り上げや所得額などをできる限りオープンにしておきましょう。またローンや奨学金など、返済の義務があるお金についても共有しておくことをおすすめします。

お互いの財政状況や貯蓄額を知ることで、「毎月の生活費はこれくらいが妥当」「貯金に回せる金額はこれくらい」など、現実的なやりくりのペースが見えてきます。さらに、実際に暮らしてみると「消耗品に意外とお金がかかる」「季節によって光熱費の差が大きい」など、家計の問題や傾向も分かってくるもの。そのつど収入と支出のバランスを見直して、現状とすり合わせましょう。

お金の使い方

お金の管理

お互いが将来的に買いたいものや、お金を使いたいこともオープンにしておきます。「家族で海外旅行がしたい」「自家用車を憧れの車種に買い換えたい」「スクールで勉強をしたい」など、ほしいものややりたいことが明確だと、目標に向かって貯金する意欲も高まります。

現実的には、すべてを早急に叶えることは難しいでしょう。無理なく家計運営していくには、お金の使い道に優先順位をつけることも大切です。たとえば、まず転職やキャリアアップのための勉強を優先し、収入アップを実現してから旅行を楽しむなど、現実的かつ無理のない範囲で考えることをおすすめします。

理想のライフプラン

夫婦

結婚後の時間は長いものです。おふたりで今後どのような人生を歩んでいきたいかという点も、しっかりと話し合っておきましょう。例えば、以下のようなことがらは、お金の問題もからんでくるため早めに確認しておくことをおすすめします。

・同じ場所に住み続けるのか、将来的に移住したいのか
・今の仕事を続けるのか、転職や独立を考えているのか
・何歳まで働くのか
・マイホームを購入するか
・マイホームを購入する場合は何歳頃か
・将来的に住みたいのは一戸建てか、マンションか
・子どもを持つかどうか
・子どもを持つのであれば、いつまでに何人ほしいのか

将来的な人生設計やお互いのやりたいことを叶えるために話し合うことで、貯蓄目標が決めやすくなります。

目標とする貯蓄額

貯蓄

将来設計がある程度固まったら、「○歳までに○○円貯める」のように、夫婦で目標の貯蓄額を決めます。いつまでにいくら必要かが明確になれば、毎月いくらを貯金に回さなければならないかも分かります。このとき月ごとの貯金額に無理があるようなら、目標額を修正したり、目標とする時期を遅らせたりして調整しましょう。

とはいえ、収入が安定している会社員であっても「昇給額が思ったより少なかった」「会社の業績が悪くてボーナスが出なかった」など、見込みが外れることはあります。貯蓄目標は一度立てればそれで終わり、というものではありません。常に現状を把握し、貯蓄の管理と目標設定をこまめに行うのがポイントです。

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トラブルにならないためのお金管理のポイント

夫婦間の金銭トラブルは、決して珍しいことではありません。どちらかが不満を持った状態で家計運営を続ければ、喧嘩に発展してしまうことも考えられます。家庭内での金銭トラブルを生まないために、ぜひ気をつけたいポイントについて解説します。

お金管理の情報共有を定期的に行う

お金管理

「毎月月末には家計の収支について話し合う」「半年に1回は貯蓄計画を見直す」など、家計に関する情報を夫婦間で定期的に共有しましょう。夫婦のどちらか一方が管理を担う場合でも、貯蓄額や毎月の生活費は夫婦でお互いに知っておくことが大切です。

情報を共有し透明性を高めることで、お互いに当事者意識が生まれます。「相手に任せているから自分は知らなくても問題ない」という人任せの姿勢はトラブルのもとになりがちですので、「家計はふたりのことだ」という意識を忘れないようにしましょう。

また、家計を任せきりにしていると、管理している人が急に入院したときなどに困ることにもなります。お金に関することは夫婦間であっても話しにくいと感じるかもしれませんが、家計には積極的に関わることをおすすめします。

お互いのお金の使い方に干渉しすぎない

夫婦

個人で自由に使える分のお金に関しては、お互いに立ち入りすぎないことがトラブルを避ける秘訣です。家計のスムーズな運営に必要なルールだけを決め、後はそれぞれが自由にできる部分を残しておきましょう。

お金に関する価値観は個人によって違うものです。お互いに信頼し合って結婚した夫婦であっても、完全に一致させるのは難しいでしょう。特に個人的な趣味のアイテムなどに対しては、ついつい「それは本当に必要なものなの?」と聞きたくなってしまうものですが、それは禁句です。「家計に影響が出なければいい」「自分は自分、相手は相手」という考えを持って相手の価値観を許容し、干渉しすぎないようにしましょう。

夫婦で同じ夢や目的を持つ

夫婦

夫婦でお金を管理する目的は、家計管理を円滑に進めることと、将来の目標や夢といったライフプランを実現することです。夫婦でお金に対する価値観がそれぞれ異なっていても、おふたりに共通の目標があればおのずと貯蓄への意識が高まります。ただ漠然とお金を貯めることだけを目標にすると、なかなかモチベーションが上がらず「今月は苦しいから貯金は後回しにしよう」など、なあなあになってしまうこともあります。

将来の目標や夢というのは、具体的には「一軒家を建てたい」「定年退職後は田舎へ移住したい」といった、人生のなかでも特別なイベントのことです。夫婦でないと叶えられないこと、夫婦だからこそできることをゴールに定めましょう。

緊急時のために備えておく

お金

人生は何が起こるか分からないものですので、イレギュラーなできごとにも備えておきましょう。日常生活に限っても「給湯器が壊れた」「冷蔵庫が動かなくなった」など、急にまとまったお金が必要になることがあります。また、夫婦のどちらかが交通事故に遭ってケガをしたり、病気で入院したりする可能性もゼロではありません。さらに日本で暮らしている以上、地震や台風といった自然災害で被害に遭うこともあり得ます。

こういった緊急時に慌てなくてもいいように、家計や貯蓄とは別に予備費を確保しておきましょう。いざというときに使えるお金があると、毎月の生活費から捻出したり、定期預金を解約したりする必要がなくなります。緊急時に何より困るのは、すぐに使える現金やクレジットカードがなく、トラブルに対応できないことです。想定外のことが起こるものだと考え、ある程度の額を準備しておくことをおすすめします。

あいまいな管理は喧嘩のもと!夫婦でよく話し合おう

夫婦

お金に関することは、夫婦間でできる限り情報をオープンにし、おふたりで当事者意識を持つようにしましょう。管理方法をあいまいなままにしておいたり、金銭的な責任をどちらか一方に押しつけたりするのは喧嘩の原因にもなります。加えて、お互いの個人的な買い物に干渉しすぎることもよくありません。家計と個人の支出はある程度分けて考えておくのが円満に過ごすポイントです。

貯金をするときは、共通の夢や目標を決め、何のために貯金をするのかを明確にすることが効果的です。家族として仲良く暮らしていくためにもお互いに納得のいく管理方法を見つけ、実践していきましょう。

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この記事を書いた人
ライター Ayako

ライター Ayako

専門誌編集を経て、制作会社で結婚式用オリジナルペーパーアイテムの制作サポート、お客様インタビューなどを担当。現在はフリーでエンタメやビジネスの記事を中心に執筆中。趣味はご朱印集め。

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