家で行う両家顔合わせ。食事の準備や気を付けるマナーは?

家で行う両家顔合わせ。食事の準備や気を付けるマナーは?

両家が正式に顔をあわせ、結婚の挨拶をする両家顔合わせ。最近では結納の代わりに行うご新郎ご新婦が増えてきました。一般的に会場は料亭やレストランが選ばれますが、時間や人目を気にすることなく、ゆっくりと食事や会話を楽しみたい場合は、自宅で行うのもおすすめです。とはいえ、「何を準備すれば良いの?」「どんなことに気を付ければいいの?」と気になる人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、自宅での両家顔合わせについて、メリットや準備物、気を付けるべき両家のマナーについて解説します。

目次

自宅での顔合わせはあり?

両家顔合わせは、両家が一堂に会し、食事や会話を楽しんで親睦を深める会です。儀式的で厳かな結納とは違い和やかな雰囲気で進められるため、気軽に楽しく歓談をしたいご新郎ご新婦に向いています。

本来両家顔合わせは、ご新郎と親御様が、ご新婦の自宅を訪ねて行うのが通例でした。しかし現在は、準備の大変さやお互いの家が離れているなどの事情により、お互いの家の中間地点にあるホテルや料亭で行うことが多いようです。

「ゼクシィトレンド調査2021」によると、最も多く選ばれている両家顔合わせの会場は料亭でした。続いて、レストラン、ホテルと続きます。ただしこれはあくまで全国平均であり、福島県では妻の家が13.8%など、会場の選択は地域によって差があることが分かります。

現在自宅で顔合わせを行うカップルはそう多くはありませんが、コロナ禍の影響により自宅での開催を検討した人も多いと考えられます。

どちらの家で行う?

家

自宅で両家顔合わせを行った場合、ご新郎ご新婦どちらの自宅が選ばれるのでしょうか。ゼクシィトレンド調査によると、「約4分の3が妻の家」という結果が出ており、ご新婦の家で行うカップルが多いようです。

結納の名残で、ご新郎の家族がご新婦の家に出向くことも多いようです。ただし、必ずしもご新婦の家で行わなければならないという決まりはないので、両家の都合にあわせて決めると良いでしょう。すでに一緒に暮らしている場合は、おふたりの新居に招いて行うこともあるようです。

自宅での顔合わせ メリット

格式の高い料亭やホテルなどとは違い、アットホームな雰囲気で行うことができる自宅での両家顔合わせ。外出が困難な家族でも自宅なら参加できることや、お店の営業時間にあわせる必要がないこともメリットとして挙げられます。

外出が困難な家族がいる家庭でも顔合わせに参加できる

顔合わせ

自宅なら、高齢の祖父母がいるなど外出が困難な場合でも移動による負担をかけずに顔合わせができます。また、ご兄弟も参加する場合、小さいお子様がいても、周囲を気にすることなく安心して楽しい時間を過ごせるでしょう。

時間を気にせずゆっくりできる

ティータイム

自宅で行う場合はお店のように利用時間が決まっていないので、時間を気にせずゆっくり過ごすことができます。話が盛り上がると、あっという間に時間が経ってしまうもの。気が付けば終了時間になり、慌てて締めの挨拶や写真撮影を行うこともあるでしょう。その点自宅なら、時間を気にすることなく食事や会話を楽しむことができます。お店のように他のお客様もいないので、気兼ねなく過ごせます。

自宅での顔合わせ デメリット

自宅で両家顔合わせをするには、準備などをすべて自分たちで行わなければならないので、掃除や食事の用意などの手間がかかるデメリットがあります。また、時間を気にせずに過ごせる一方、終了時間が決まらず、話が長くなってしまうことにも注意が必要です。

掃除、食事の準備が大変

掃除

自宅で気持ち良く過ごしてもらうためにも、迎える側は部屋を入念に掃除をしておきたいものです。とはいえ、すべての箇所を掃除する必要はありません。当日目につきやすいのは、玄関や客間、お手洗い、庭など。これらの箇所をいつもよりきれいにしておけば良いでしょう。玄関や床の間にはお花を飾るなどすると、丁寧にもてなすことができます。

また、食器の数が揃っているか確認しておきましょう。このタイミングで家具や食器を新調するのもおすすめです。

切り上げ時間がわからない

本日の流れ

時間を気にしなくてよいという反面、どのタイミングでお開きにしてよいかわからないことがあります。そのため、しおりなどを作って事前にタイムスケジュールを共有しておくと良いでしょう。また、会を取り仕切る進行役が都度時間の確認をすることで、流れがスムーズにいきます。話が長引いてしまうことなく、時間が来たらすぐに切り上げることができるでしょう。

食事(祝い膳)はどうする?

両家顔合わせで欠かせない重要な準備物が、祝い膳です。当然ながら両家顔合わせは特別な席であるため、それに見合う食事が必要です。自宅で両家顔合わせを行う際は、仕出し屋に注文する、手作りするなどの方法がありますが、食事だけはお店に行くというケースもあります。いずれにしても、予算に応じて選びましょう。

近くのお店や料亭、ホテルに行く

祝い膳

自宅に招くものの、食事は家の近くのお店を利用するのも良いでしょう。会場は個室が望ましく、2~3ヶ月前には予約しておくほうが安心です。人気のお店や縁起の良い日柄はすぐに予約が埋まってしまうことがあります。また、お店には「両家顔合わせ」であることを伝えておきましょう。初めて利用するお店の場合は、下見をして駐車場や席の配置などを確認しておくことをおすすめします。

仕出し屋やお寿司屋から取り寄せる

寿司

顔合わせ用の祝い膳を用意している仕出し屋やお寿司屋さんもあります。お料理の値段も幅広く、人数にあわせて用意できるので、予算に応じて無駄なく注文できるでしょう。お店によっては配膳までしてもらえるので、用意する手間が省けます。ただし、あまり安いものだと両家顔合わせという席にふさわしくない食事になるので気をつけましょう。予約や変更は、1週間から3日前くらいまで受け付けてくれるところが多いようです。

手作りする

手作り

自宅で手作りする方法もあります。手作りの場合は真心が伝わるので、喜んでもらえるでしょう。和食や洋食など、自由に選べてアレンジできるメリットもあります。ただし、用意に手間がかかることや運び出しなどで、ゆっくり話ができなくなる可能性があります。

こういった負担を減らすためにも、買ったものをあわせるなど、できる範囲で無理をしない程度に用意することをおすすめします。自宅で祝い膳を用意する場合は、祝箸も準備しておくと良いでしょう。

自宅での顔合わせで気を付けるべきマナーは?

自宅とはいえ気軽に友達の家に行くような感覚は、両家顔合わせの雰囲気にふさわしくありません。また迎える側も、みんなが気持ち良く過ごせるよう、部屋の中を整えておく必要があります。ここでは、両家顔合わせで気を付けるべき最低限のマナーについて、解説します。

訪問する側

訪問

訪問する側は、予定時間よりも少し早く到着しておくことを心掛けましょう。早すぎると、準備の途中でおじゃますることになりますし、逆に遅すぎると待たせることになり、両家顔合わせ自体のスケジュールを遅らせてしまいます。移動に要する時間をあらかじめ把握しておき、開始時間にあわせて出かけるようにしましょう。遅れそうなときは、その旨一報入れることをお忘れなく。

家に着いたら手土産は玄関先で渡さず、部屋に入り全員が揃ったところで渡します。部屋へ通されたら、全員が揃うまでは下座側で待ちます。余裕があれば、お料理の準備などを手伝ったほうが良いか声をかけるなどし、気遣いましょう。

迎える側

エアコン

迎える側は掃除を済ませ、室内を適当な温度にしておきます。エアコンを使う場合は、席に直接風が当たらないよう注意してください。寒い季節は乾燥しないよう、加湿器があるとさらに良いでしょう。また、部屋のにおいにも配慮を忘れずに。住み慣れている部屋のにおいは、自分では分からないものです。特にタバコやペットのにおいを気にする人もいるので、換気しておくことをおすすめします。ペットを飼っている場合は、必要に応じてケージに入れたり別室に移したりしましょう。

相手方が初めて自宅を訪れる場合や自宅までの道順が分かりにくい場合は、近くの駅やバス停まで迎えにいくなどの配慮を。部屋へ全員を案内してから、玄関の靴を整えましょう。

自宅での顔合わせに手土産はいる?

手土産

手土産の持参は、訪問する側のマナー。ただし、迎える側も少しばかり手土産を準備するほうが良いでしょう。手土産の相場は、3,000円~5,000円程度です。内容は、相手の好きな物や地元の名産、縁起物がおすすめ。ようかんやカステラ、おせんべいなど、切り分けたり割ったりして食べるお菓子は「別れ」を連想させ縁起が悪いため、避けましょう。着席前に、親同士で渡すのが基本のマナーです。

手土産についてはこちらの記事を参考に!
両家顔合わせの手土産】渡すときのマナーやおすすめの手土産を紹介

自宅での顔合わせにかかる費用はどのくらい?

費用

自宅での両家顔合わせにかかる費用は、祝い膳を用意する場所によって異なります。相場はだいたい以下のとおり。(※一人当たりの金額)

・料亭やホテルで準備する場合…約7,000円~1万円程度
・お寿司屋または仕出し屋で準備する場合…約4,000円~1万円程度
・手作りする場合…作るお料理の品数や種類による

このほかに手土産代、婚約記念品の費用がかかることを考慮する必要があります。場合によっては衣裳やヘアメイク代もかかるでしょう。遠方から出向く場合は、交通費や宿泊費がかかることも。これらの費用は誰がどの程度負担するのか、前もってお互いの親と相談しておきましょう。

自宅での顔合わせに適した服装は?

服装

自宅での両家顔合わせは、親睦を深めることを目的としています。カジュアルな雰囲気で行うため、家族の服装は少しフォーマル感のあるきれいな恰好が適しています。外で行う場合に着るような、かしこまった礼服を着る必要はありません。

基本的に男性は、黒のスーツにやや明るめのネクタイをあわせます。女性はワンピースやジャケットなどがおすすめですが、これまでの関係性などによっても異なります。特に初対面の場合は、派手過ぎない色合いの服や露出の少ないデザインの服が良いでしょう。また、靴を脱がなければならないため、ロングブーツなど脱ぎ履きしにくい靴はあまり向いていません。スムーズに脱ぎ履きができ、かつ服にあった靴を選びましょう。

結婚前に家で行う顔合わせは気負わず楽しんで!

料亭やレストランで行われることの多い両家顔合わせですが、ゆっくりと食事や会話を楽しみたい場合は、自宅での開催がおすすめです。自宅で行うメリットは、外出が困難な家族でも顔合わせができることや、時間を気にすることなく過ごせること。しかしその反面、切り上げるタイミングが掴めなかったり、食事の用意に手間がかかったりするデメリットがあります。これらの難点は、事前にタイムスケジュールを組んでおくことや、食事だけ外で済ませる、あるいは仕出し屋に取り寄せることで解消できるでしょう。

また、自宅での両家顔合わせのマナーとしては、部屋を掃除したり室温を調節したりし快適な空間を作っておくことや、少し早めに訪問先に着くこと、手土産を持っていくことなどがあります。服装はそこまでかしこまる必要はなく、少しきれいめ程度で構いません。

両家顔合わせのあとは、結婚式に向けいよいよ本格的に準備をはじめるというカップルもいるでしょう。アニヴェルセルでは、ブライダルフェアを開催しています。ぜひ実際の雰囲気を味わってみてください。

この記事を書いた人
ライター 瀬上友里恵

ライター 瀬上友里恵

地方在住のフリーライター。詩人として創作活動も嗜む。2児の母として子育て奮闘中。

search

キーワード検索