入籍・結婚や新婚生活で“あるある”!読み方を間違えやすい漢字10選【12月12日「漢字の日」】

入籍・結婚や新婚生活で“あるある”!読み方を間違えやすい漢字10選【12月12日「漢字の日」】

聞き慣れない言葉や使い慣れない言葉って、大人になった今でも意外とあるかも…と思うことはありませんか?なかには、なんとなく使っていた「漢字」が、実は、読み方を間違えて覚えていた!なんてことも。

今回は、入籍・結婚、新婚生活で使われる、読み方を間違えやすい漢字&読み方が難しい漢字をピックアップしてみました。漢字の成り立ちや本来の意味がわかると、正しい読み方にも納得!この機会に正しい読み方をおさらいしていきましょう。

目次

「漢字の日」とは

毎年「今年の漢字」を募集し、最も多かった漢字を京都・清水寺に奉納していることでも有名な、公益財団法人日本漢字能力検定協会が制定した記念日。日本人一人ひとりが毎年、「いい字」を「一字」は覚えて欲しいとの願いから、「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」の語呂合わせで、12月12日が選ばれたそう。

入籍や結婚シーンで見かける間違えやすい漢字

読み間違えやすい漢字はたくさんありますが、入籍や結婚式などで見かける漢字にも意外とあるようです。おさらいの意味も込めて、読み間違えやすい漢字、そして、目や耳にする機会は少ないけれど読み方がちょっぴり難しい漢字などをまとめてみました!

結婚にまつわる手続きなどでも目にする

①【続柄】の正しい読み方は?

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親族との関係を表す「続柄」という字。本人、父、母、夫、妻、子…など、婚姻届をはじめ、年末調整や扶養控除といった役所に提出・手続きをする際の書類などで書くこともあるので、一度は目にしたことがあるのでは?

とはいえ、はじめて「続柄」を目にした時に「ぞくがら」と読んでしまった…という人も多いはず。実際に、「ぞくがら」と読む人が多いことから慣用読みとして定着している言葉でもあります。

正しくは「つづきがら」

書類の項目に記載されている文字は、本来は「続き柄」が正式な表記で、送り仮名の「き」が省略されている場合もありますが、婚姻届では「続き柄」と表記されているので正しく読める方も多いかもしれませんね。

うっかり“おしいん”と読みがちだけど…

②【押印】の正しい読み方は?

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普通に読むと「おしいん」ですが、それは間違い。「押印」は印章=ハンコを押すことですが、成人を迎えたり、社会人になったりするとその場面も増えるため、正しい読み方はもちろん知っているという方も多いのでは?

正解は「おういん」

婚姻届でもハンコを押す欄はありますが、近年はデジタル化が進み、押印が任意となり、ハンコを押す機会も少なくなってきた…と感じている方もいるかもしれません。

ちなみに、「押印」と似たような言葉に「捺印(なついん)」があり、その違いって何?と迷いますが、押印は「記名押印」の省略で、自筆以外の方法で名前が記された書類にハンコを押すことで、捺印は自筆サインの署名にハンコを押す、「署名捺印」が省略された言葉です。

結婚式招待状の名前を書く欄にある…

③【芳名】の正しい読み方は?

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結婚式の招待状で目にする「ご芳名」という字。結婚式当日に受付で名前を記帳する冊子を「芳名帳」と呼びますが、この「芳名」をなんと読むか、ご存じですか?

正解は「ほうめい」

芳名は相手の名前をていねいに表現した言い方です。先に書いた芳名帳ですが、“ゲストブック”とも呼ばれることも。また、最近ではゲストに送る招待状に「芳名カード(ゲストカード)」を同封するカップルもいるようです。

このカードは、ゲストに名前や住所、メッセージなどを書き込んでもらい、式当日に受付で受け取るというもの。ゆったり落ち着いた状態で名前が書け、当日、芳名帳を書くために待たなくてもよくなるというメリットが。メッセージがあることでおふたりの記念にもなりますね。

“しゅくげん”や“いわいごと”は間違い!

④【祝言】の正しい読み方は?

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「しゅくげん」や「いわいごと」と読み間違えられることが多い「祝言」。その字面からもわかるように、“祝いの言葉”を意味します。この読み方は簡単でしょうか?

正しくは「しゅうげん」と読みます。

先に書いたようにお祝いの言葉としては、「祝言を述べる」という使われ方をしますが、日本では古くから“婚礼(結婚式)”を意味する言葉でもあります。そのため今でも、「祝言を挙げる」と使う地域があるそう。

ただし、婚礼の意味で使われる場合、元々は、“祝言=親族を中心とした人前式”を指すということも覚えておきましょう!

読み方の違いで意味も異なる漢字ですが…

⑤【祝詞】の正しい読み方は?

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「祝詞」は、神前での祈りといった神事で唱える言葉。あまり見慣れないかもしれませんが、神社でお参りする際に唱える祓詞(はらえことば)も、祝詞のひとつです。

正しい読み方は「のりと」

読み方がわかってもピンと来ない…という方もいらっしゃるかもしれませんが、神前式で、神様にご新郎ご新婦の結婚を報告する儀式の際に読み上げられる言葉…と言えば、イメージしやすいでしょうか。

ちなみに、「祝詞」は読み方によって意味が変わり、「しゅくし/しゅうし」は“祝いの言葉”を指し、祝言や祝辞と同じ意味になります。

漢字に馴染みがなくても“熨斗袋”なら読める!?

⑥【熨斗】の正しい読み方は?

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結婚式に関係した間違えやすい漢字…というより、「なんて読むの?」と思われる方のほうが多いかもしれません。読み方が難しい、どう読むかわからないこの漢字。ヒントは、「熨斗袋」…と書けば、もうおわかりでしょうか。

正解は「のし」

熨斗袋は「のしぶくろ」と読み、上包み(上袋)、熨斗(のし)、水引(みずひき)で構成された袋のこと。つまり「ご祝儀袋」を指します。

「熨」という字は、“火のしで押さえて伸ばす”からきており、熨斗(のし)とは、「のして(伸ばして)乾燥させた“のしあわび”」のことを意味します。「のし」は一般的に、慶事における進物や贈答品に添える飾りのこと。ご祝儀袋(表書き)などの右上にある、紅白の飾りがそれです。

袋のデザインによって違いはありますが、よく見かける紅白の飾りの中央に黄色で描かれたものが“のしあわび”。覚えておくと、ご祝儀袋の選び方も変わってくるかもしれませんね。

ひらがなで目にすることが多い言葉かも!?

⑦【不束】の正しい読み方は?

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こちらは披露宴のあるシーンでよく使われる言葉。漢字をそのまま読むと「ふそく」と読んでしまいますが、ヒントは“花嫁の手紙で使われる言葉”…と聞けばもうおわかりですよね?

正解は「ふつつか」

気の利かない様や能力などが行き届かない様という意味があり、花嫁の手紙や新郎謝辞などで耳にする機会が多い言葉です。

最近は、“ふつつか”ではなく、「未熟なふたりですが」や「いたらない点が多いですが」といった言葉を使う方が増えているようです。花嫁の手紙や新郎謝辞は自分たちで考えて書くため、読み慣れないこの漢字を使うことはないかもしれませんが、結婚式のシーンでよく使われる言葉ということでご紹介しました。

★「不束」の例文★
・不束者ですが、ふたりで力を合わせ、温かい家庭を築いていきます
・不束な私たちですが、これからもどうぞよろしくお願いいたします

おめでたいシーンで使われる言葉です!

⑧【寿ぐ】の正しい読み方は?

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「寿」=「ことぶき」はめでたいシーンに欠かせない漢字ですが、「寿ぐ」は日常的に使うことは少ないため、あまり耳馴染みがないかもしれませんが、読み方はわかりましたか?

正しい読み方は「ことほ・ぐ」

「寿ぐ」には、“言葉で祝福する”や“祝いを述べる”といった意味があり、結婚式披露宴の主賓スピーチ・挨拶の場面で使われる言葉なので、聞いたことがある気がする…という方もいらっしゃるかもしれません。

「寿ぐ」は「言祝ぐ(ことほぐ)」から生まれた言葉。結婚式以外にも、「新年を寿ぐ」や「長寿を寿ぐ」など、新年の挨拶やおめでたいシーンで使われる言葉です。

★「寿ぐ」の例文★
・謹んで寿ぎ申し上げます
・おふたりのご結婚を寿ぎ、僭越ながら祝辞の挨拶をさせていただきます

ゲストからの電報のメッセージにある言葉!

⑨【華燭】の正しい読み方は?

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ちょっぴり難易度高めの言葉。結婚式のどの場面で見かける漢字かというと、“ゲストからの祝電”。「華燭の典」と、使われることが多いようです。みなさんは、目や耳にしたことはありますか?

正解は「かしょく」

先に書いた「華燭の典(かしょくのてん)」とは、結婚式の美称です。「華燭」は中国発祥の言葉で、その昔、中国では新婚の部屋に、龍や鳳凰などのおめでたい図柄を描いた灯火を飾っていたそう。そこから、婚礼の席で使う装飾を施した華やかな照明器具=華燭と呼ぶように。

電報に「華燭の御盛典」と書かれていたら、「結婚式のこと」と覚えておきましょう。

★「華燭」の例文★
・華燭の御盛典を祝し、ご両家のご多幸とご繁栄を心よりお祈り申し上げます

間違えやすい“しゅっせい”も現代では正解!?

⑩【出生】の正しい読み方は?

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お子様が生まれた時、役所で手続きして提出する出生届。「出生」の最も間違いやすい読み方は「しゅっせい」ですが、みなさんは正しく読めますか?

正解は「しゅっしょう」

ただし、「続柄」と同様に、近年では「しゅっせい」という読み方も慣用化されつつあるため、誤用とは言えないようです。そのため、“どちらも正解”ですが、本来の正しい読み方は「しゅっしょう」と覚えておくと、どっちだっけ?というモヤモヤも晴れて、すっきりしますよね。

暦注のひとつ「六曜(六輝)」の疑問!

先勝・友引・先負・赤口の正しい読み方は?

先勝,読み方,間違えやすい

昔の暦は一冊の本になっていて、日時や方角の吉凶などの「注」と呼ばれるものも多く書かれていたそう。暦に書かれた注=「暦注」と言い、干支や六曜(六輝)もそのひとつ。暦注は他に、二十四節気(立春や冬至など)、雑節(節分や彼岸など)などがあります。

「結婚」に関わる暦注と言えば、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の「六曜(六輝)」が有名ですよね。なかでも、「大安」は大いに安しという意味があり“何をするにも吉”、「友引」は共引きという意味もあり“友を引き込む”ことから、結婚式の日取りにもよいとされています。

ところで、「六曜は知っているけど、正しい読み方がわからない…」という方もいらっしゃるのでは?

実は、時代とともに名称も変化し、仏滅(ぶつめつ)以外はいくつか読み方があります。今まで「こんな読み方だったような…」となんとなく覚えていた方は、ぜひ参考にしてみてください。

【六曜(六輝)の読み方】
先勝(せんしょう、せんかち、さきかち)
友引(ともびき、ゆういん)
先負(せんぷ、せんぶ、せんまけ、さきまけ)
仏滅(ぶつめつ)
大安(たいあん、だいあん)
赤口(しゃっく、じゃっく、しゃっこう、じゃっこう、せきぐち)

出典:国立国会図書館「日本の暦」

席次表の表記でよくある間違い!

「伯母・叔母」と「伯父・叔父」の違いは?

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結婚にまつわる“意外と間違えやすい漢字”もあります。それが、主に席次表を作成する際に使用する、「伯母・叔母(読み方:おば)」「伯父・叔父(読み方:おじ)」の漢字。読み方は同じですが、この違いはわかりますか?

「伯父と伯母」は“父母の兄、もしくは姉”のことで、「叔父と叔母」は“父母の弟、もしくは妹”を表します。「伯」という漢字には「最年長者」や「年上のきょうだい」、「叔」には「年下のきょうだい」という意味があるので、覚えておくと便利です。

ちなみに、伯父・叔父・伯母・伯母の配偶者の表記は、ご新郎とご新婦より年が上か下かではなく、血縁関係にある人に合わせるため注意しましょう。

伯父父の兄、母の姉の配偶者、母の兄、父の姉の配偶者
伯母父の姉、母の兄の配偶者、母の姉、父の兄の配偶者
叔父父の弟、母の妹の配偶者、母の弟、父の妹の配偶者
叔母父の妹、母の弟の配偶者、母の妹、父の弟の配偶者

入籍・結婚や新婚生活で見かける読み方が分からない漢字、間違えやすい漢字などをお届けしましたが、いかがでしたか?

実際に使うことはない言葉もあるかもしれませんが、正しい読み方や漢字を覚えておくことで、万一の場面でも焦らずに済むはず!

<12月の記念日>
12月1日 手帳の日、映画の日
12月 3日 カレンダーの日
12月 4日 プロポーズで愛溢れる未来を創る日
12月5日 アルバムの日
12月6日 姉の日、音の日
12月7日 クリスマスツリーの日
12月8日 ホールケーキの日
12月11日 胃腸の日
12月12日 漢字の日
12月13日 大掃除の日
12月16日 大洗濯の日
12月17日 減塩の日
12月21日 遠距離恋愛の日
12月22日 スープの日
12月24日 クリスマスイブ
12月25日 クリスマス
12月29日 福の日
12月30日 地下鉄記念日

この記事を書いた人
ライター 佐藤

ライター 佐藤

女性誌WEBサイトのエディター&ライターを経て、フリーに。現在は、美容やライフスタイルを中心に女性向けの記事やエンタメ系グラビア誌のインタビューも担当。

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